AGAの治療には効果があるの?

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AGAの治療には効果があるの?

抜け落ちた毛髪

AGAの治療については、世界中で様々な医学的研究が行なわれています。フィナステリドやミノキシジルなどの成分は、臨床試験において実に90%以上のAGA患者の症状を改善させた、との報告も多数あります。一方、ネット上などでは「治療したのに効果がなかった!」などの噂が横行していることも事実。医学と噂。どちらが正しいのでしょう?客観的な視点で考察してみました。

適切な治療を行えばほとんどの薄毛は改善できる

AGAの原因に遺伝的な要素が強いことは、昔から知られていました。そもそも薄毛家系は多く見られる現象なので、医学的な専門知識がない人でも、AGAに遺伝的要素があることは概ねイメージできるでしょう。

遺伝的な症状を後天的に改善させることは、簡単ではありません。しかしながら近年では、医療知識・技術の進歩により、様々な遺伝性疾患の改善が実現しています。その一つがAGA。AGAの研究は、世界中で非常に多くなされており、その原因と対策はほぼ解明されています。症状に個人差はあるものの、専門のクリニックで治療を受けることで、ほとんどの薄毛は改善できる時代となったのです。

【効果がないという噂の根拠】

医学的には治療が可能となったAGAですが、その一方で、ネット上などでは「実際に治療を受けたのにAGAが治らなかった」という声が多く見られます。

これらの声は、決して嘘や誇張ではないでしょう。実際に治療を受けても、薄毛が改善しなかったケースは多々あるはずです。症状が改善しなかった理由としては、主に次のようなことが考えられます。

治療期間が短かった

AGA治療は、虫歯や便秘の治療などとは異なり、即効性はありません。AGA治療においては、主に内服薬や外用薬を使用していく形になりますが、最低でも1年、長くて3年ほどの治療を行なわなければ、頭髪の変化を実感することはできないでしょう。

もちろん、治療を開始する際、治療が長期戦になることを医師から説明され、かつ患者は納得のうえで治療を始めます。しかしながら治療を続けているうちに、患者の気持ちの中には、即効性への期待、顕著な変化への期待が無意識で膨らんでしまいます。

やがて、半年経っても1年経っても髪に変化がない事態となると、途中で治療をやめてしまう人もいます。結果、ネット上に「AGA治療は効果がない!」と半ば攻撃的な口調で噂を立てていく、というプロセスです。

なお、その口コミが別の多くのサイトで引用、リライトされるため、まるで「治療を受けたほとんどの人に効果がなかった」という印象が作られてしまいます。

治療法が適切ではなかった

AGAの治療の基本は、フィナステリド内服薬とミノキシジル外用薬の2種類です。それぞれの臨床試験では、治療を受けた90%以上の患者にAGA改善効果が見られています。両方の薬を併用することで、さらに高い発毛・育毛効果が期待できるとされています。[注1]

一方で、AGA患者の中には、フィナステリドやミノキシジルでは十分な効果を得られない人がいることも事実。詳しい説明は割愛しますが、たとえば「Ⅰ型5αリダクターゼ」の影響でAGAを発症している人や、そもそも毛髪を作り出す細胞自体が枯渇している人などは、フィナステリド等を使用しても、十分な薄毛改善効果は期待できないでしょう。

これらのタイプの患者に対しては、「ザガーロ」と呼ばれる内服薬の処方、または自毛植毛を提案すべき。しかしながら「ザガーロ」を取り扱っていないクリニックや、自毛植毛を行なう医療環境が整っていないクリニックにおいては、効果が期待できないフィナステリド等の処方を継続するかもしれません。

【効果があった人は語らない】

なお、AGA治療を専門的に受けて薄毛が改善した人は、わざわざ「改善しました」とネット上で報告する必要もありません。ひたすら孤独に治療を続けるのみです。よってネット上には、「改善しなかった」という噂のほうが多くを占める結果となります。

薄毛治療に限らず、このような現象はあらゆる分野において見られます。多くの人が理解できるでしょう。

市販の発毛剤に効果はあるのか?

AGA治療を始める前のお試しとして、または、AGA治療にかけるほどの資金がない場合において、市販の育毛剤を使用して薄毛の改善を図る人も少なくありません。

市販の育毛剤には、薄毛改善に良いとされる様々な成分が配合されているため、使用することで症状の改善に一定の効果を期待することはできます。しかし結論から言うと、市販の育毛剤のみで髪をフサフサに回復させることは困難です。

【初期のAGAには有効なことも】

市販の育毛剤でも、初期のAGAなら進行を遅らせる効果は期待できる、とされています。ただし、育毛剤に配合されている成分には様々なタイプがあるため、ご自身の薄毛のタイプに合った配合成分のものを見つけなければなりません。

世の中に無数にある育毛剤の中から、ピンポイントで自分の薄毛に合った商品を見つけることは、実に遠大な作業。探している間に薄毛が進行してしまうかも知れません。

【AGAを改善させてフサフサにすることはできない】

仮に自分の薄毛に合った育毛剤に巡り合ったとしても、育毛剤のみの使用でAGAを改善させて髪をフサフサにすることは、まず不可能。なぜなら育毛剤は「医薬部外品」か「化粧品」だからです。

いかに薄毛に有効な成分を含んでいるとは言え、「医薬部外品」や「化粧品」の場合、その成分の配合量には法令上の上限があります。また、配合が許される成分と許されない成分とがあります。

「医薬部外品」と「化粧品」に課せられた規制の範囲内でAGAを根治させることは、不可能です。

育毛サロンの施術に効果はあるのか?

最初に認識しておきたいのが、育毛サロンと育毛クリニックは違う、ということです。育毛サロンは「育毛に良いとされる施術サービスを提供するお店」、育毛クリニックは「薄毛を治療する病院」です。まずはこの違いを認識したうえで、以下、育毛サロンにおける薄毛改善効果について考察してみましょう。

【頭皮環境の改善には良い】

育毛サロンで行なっている主なサービス内容は、頭皮マッサージ、頭皮洗浄、育毛剤の塗布の3点です。

頭皮マッサージ

頭皮マッサージを行なうことにより、頭皮の血行を促進して抜け毛の予防を目指します。頭皮の血行改善は、抜け毛・薄毛予防に効果的とされています。

頭皮洗浄

アミノ酸系シャンプーなどを使用して頭皮を洗浄し、頭皮環境の改善を目指します。余分な皮脂を洗い流す一方で、必要な皮脂を残すというプロの技でシャンプーをします。

育毛剤の塗布

薄毛の改善に良いとされる成分を含んだ育毛剤を、頭皮にしっかりと浸透させます。

以上の施術サービスを受けることで、育毛に良い頭皮環境が整うことは確かです。また、施術スタッフは頭皮ケアのプロなので、施術サービスとともに薄毛改善のための生活指導を受けることもできるでしょう。

【AGAを改善させてフサフサにすることはできない】

育毛サロンの利用によって頭皮環境を良好な状態にすることはできますが、AGAを改善させて髪をフサフサにすることはできません。なぜなら、AGAの原因は男性ホルモンの一種であるDHTという物質の働きだからです。

育毛サロンでは、DHTの働きを阻害する施術を行なっていません。よって、施術によって薄毛の進行を遅らせる等の効果は期待できるものの、AGAを根治させることは不可能です。

クリニックでの発毛治療の効果

AGA専門クリニックで治療を受けた場合、極めて高い確率でAGAは改善します。その効果には患者によって大きな個人差がありますが、治療を受けたほぼすべての患者に対し、何らかの改善効果をもたらすことでしょう。

【理論的・臨床的根拠があるからAGAが治る】

既に触れましたが、AGAの原因や発症メカニズムは、医学的にほぼ解明されています。今後、様々な治療法が誕生してくることが期待されますが、すでに現時点でも、多くの有効な治療法が確立されています。

クリニックで虫歯の治療をすれば歯痛が治ることと同様、クリニックでAGAの治療をすれば薄毛が治ります。理論的にも臨床的にも根拠があるからこそ、虫歯もAGAも治療で治すことができるのです。医学的根拠を前にした時、これ以上の多くの説明は不要でしょう。

【治療で治らないAGAもある】

ただしAGA治療は、虫歯の治療と異なり、「万人にかならず同じ効果をもたらす」という訳ではありません。AGAは遺伝性の要素が非常に強いため、患者の体質の違いにより、同じ治療を提供しても効果には差が生じること否めません。「すぐに著しい効果」が現れる患者もいれば、「ゆっくりと少しだけの効果」が現れる人もいます。さらには、極めて低い確率(全体の1%程度)ですが、治療を受けてもまったく効果が現れない患者もいます。

植毛の効果

すでに毛髪を作り出す細胞が消滅している等の何らかの理由があり、治療を受けてもまったく薄毛が改善しない患者がいます。このような患者においては、自毛植毛という方法が残されています。クリニックにおけるAGA治療の最終手段です。

【薄毛治療の最終手段】

自毛植毛とは、側頭部や後頭部に残されている自分の毛を生きたまま採取し、髪のない部分に移植する治療法。外科手術の一種になります。移植された毛が生きた状態で根付くことを「生着」と言いますが、「生着」した毛は半永久的に成長を続けると言われています。

ただし、たとえ移植した毛が「生着」したとしても、AGAの直接的な原因であるDHTの生成量が減るわけではありません。せっかく「生着」した毛がふたたび抜けてしまわないよう、移植後も内服薬での治療の継続が推奨されています。[注2]

【ドナーの数には限界がある】

移植に使う側頭部や後頭部の毛髪組織をドナーと言います。当然ながらドナーの数には限界があり、無限本数を自毛植毛に使用できる訳ではありません。前頭部、頭頂部、側頭部、後頭部のバランス良い毛の配置を考えた場合、かならずしも患者が満足できる仕上がりになる訳ではないことを承知しておきましょう。

AGA治療は継続しないと効果が出ない

AGAの原因は、男性ホルモンの一種であるDHT。このDHTの生産を確実にストップすることができればAGAは完治しますが、ホルモンの分泌活動は生体活動である以上、これを薬で止めることはできません。

そもそもDHTは、人間の体の成長は不可欠なホルモン。仮に薬でDHTの生成を止めてしまった場合、健康上の被害が生じることになるでしょう。健康に被害を与えない形でAGAを改善させたいならば、現状の治療を、半永久的に続けていかなければなりません。

【「もうハゲてもいいや」という日まで治療が必要】

AGAを薬で改善させたとしても、薬の使用をやめればAGAはゆっくりと再発します。あるいは、植毛などの施術で髪が再生したとしても、その後は髪を維持させるための薬の使用が必要です。

AGAクリニックで薄毛を改善させることは、確実に可能です。ただし、いかなる治療法を選択したのであれ、改善させた髪を維持するためには半永久的に薬を飲み続けなければならない、ということを理解しておいてください。

AGA治療を検討中の人の中には、「治療はいつごろ終わるのだろうか」という疑問を持つ人も多いようです。その答えは「もうハゲてもいいや」と思う日まで。AGA治療は、継続しなければ効果を維持することができないのです。

まとめ

育毛剤、育毛サロン、AGA治療薬、自毛植毛の薄毛改善効果について、それぞれ比較しながら解説しました。

育毛剤と育毛サロンでAGAを治すことはできません。AGA治療薬ならば、多くの人が薄毛を改善させることができます。また、AGA治療薬で効果が得られない人でも、自毛植毛ならば確実に薄毛を克服することができます。

これらの現状から、確実に薄毛を改善させたい人には、薬や自毛植毛などのクリニックによる治療しか選択肢はありません。ただし、治療効果を維持するためには継続的な薬の服用が必要なことも理解しておく必要があります。

一人で悶々と悩んでいる間に、AGAは進行します。まずはAGA専門クリニックでカウンセリングを受けた上で、その後の対策を検討したほうが良いのではないでしょうか?

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