アトピーと薄毛の関係

TOP » コラム » アトピーと薄毛の関係
[最終更新日]2018/03/15
440 views

【薄毛知識】アトピーで薄毛になるの?アトピーと薄毛の関係とは?

ニキビ

アトピー性皮膚炎にお悩みの方の中には、アトピーが原因で薄毛が進行するかもしれないと考えている方がいるようです。アトピーで薄毛が進行することはあるのでしょうか。アトピーと薄毛の関係を詳しく解説いたします。心配な方は参考にしてください。

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎は、悪くなったり良くなったりを繰り返すかゆみを伴う湿疹を主病変とする皮膚の病気です。一般的に、「アトピー」と呼ばれています。皮膚のバリア機能が弱い方やアレルギーを起こしやすい体質の方で多く見られます。具体的に、どのような病気なのでしょうか。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎の原因は完全に解明されていません。現在のところ、体質的な要因と環境的な要因が重なり発症すると考えられています。

体質的な要因「バリア機能の低下」

体質的な要因のひとつとして挙げられるのが皮膚のバリア機能が弱いことです。健康な皮膚は、皮脂膜、皮膚表面の角層、角質間に存在するセラミドなどにより水分を保ち外から刺激が侵入するのを防いでいます。この働きを肌のバリア機能といいます。アトピーの方は約90%が乾燥肌といわれています。つまり、水分を保てないので皮膚のバリア機能が低下しています。バリア機能が低下していると外からの刺激を防ぐことが出来ません。

体質的な要因「アレルギーを起こしやすい体質」

もう一つの体質的な要因として挙げられるのがアレルギーを起こしやすい体質です。本人または家族がアレルギー性の病気を持っている場合やIgE抗体(アレルギーに関わる目ね機物質)を作りやすい体質を持っている方は、アレルギーを起こしやすい体質と考えられます。

アレルゲン・皮膚への刺激

環境的な要因としてアレルゲン・皮膚への刺激が挙げられます。体質的な要因を抱えている方にこれらが加わることで、皮膚炎を起こします。アレルゲンとしてハウスダストや花粉、動物の毛、食品などが(人により異なります)、皮膚への刺激として汗、摩擦、乾燥、ひっかき傷などが挙げられます。

アトピー性皮膚炎の症状

アトピーでは、かゆみを伴うプツッと盛り上がった湿疹、ジクジクした湿疹、赤みのある湿疹などが現れます。我慢しきれずかくと皮膚がごわごわになる、皮膚をかき破るなどにつながります。青年期以降は上半身に症状が現れることが多いようです。

アトピー性皮膚炎と薄毛の関係

一部では、アトピーが薄毛に悪影響を与えるといわれています。アトピーと薄毛にはどのような関係があるのでしょうか。

かゆみが引き起こす抜け毛

アトピーの特徴的な症状のひとつがかゆみを伴う湿疹です。人によっては我慢しづらいかゆみを生じるといわれています。アトピーの症状は頭皮にも現れます。我慢しきれずかいてしまうと頭皮を傷つけてしまいます。あるいは、就寝中、無意識にかいて頭皮を傷つけることもあります。頭皮の傷から雑菌が侵入すると、炎症を起こして抜け毛につながることがあるといわれています。

皮膚炎が引き起こす抜け毛

アトピー性皮膚炎という名前の通り、アトピー性皮膚炎では皮膚に炎症が起こります。ケースによっては、頭皮で起きた炎症が毛根の組織に悪影響を及ぼすことがあると考えられています。このようなケースでは、炎症の影響で抜け毛につながる恐れがあります。

頭皮環境の悪化が引き起こす抜け毛

バリア機能の低下や炎症などの影響で、アトピーの方の頭皮は荒れていると考えられます。頭皮環境の悪い状態が長期間続くと、健康な髪の毛を作りづらくなります。この点も、抜け毛に影響を与える可能性があります。

フケが引き起こす抜け毛

アトピーの方の肌は乾燥していることが多いとされています。基本的に、頭皮も乾燥していることが多いようです。頭皮が乾燥しているとパラパラと乾いたフケが多く出ます。アトピーの方では、部分的にフケが出るより頭皮全体にフケが出ることが多いと考えられています。

何かしらの原因でフケの量が異常に多くなると、多すぎるフケにより毛穴が詰まり雑菌が繁殖、炎症を起こし抜け毛につながることがあります。このような脱毛症を粃糠性脱毛症といいます。粃糠性脱毛症は、アレルギー体質の方で起こりやすいといわれているので、アトピーの方は注意したほうが良いでしょう。

AGAとは無関係でも薄毛につながる可能性はある

男性に最も多い脱毛症が男性型脱毛症(AGA)です。AGAの原因は男性ホルモン・テストステロンが酵素の働きでジヒドロテストステロンに変換されることなので、基本的にアトピーと関わりはないと考えられます。つまり、アトピーの方がAGAになりやすいなどはないと考えられます。

とはいえ、アトピーが薄毛と無関係とは言い切れません。紹介した原因などで抜け毛や脱毛症につながる恐れはあるからです。アトピーが抜け毛や薄毛に与える影響を気にしている方は、どのように対処すればよいのでしょうか。

アトピーと薄毛が気になるときにできる対策

アトピーが引き起こす抜け毛や薄毛は、AGAと無関係です。アトピーの影響による抜け毛・薄毛なので、アトピーの影響を小さくすることで対処できます。具体的に、どのような対策が有効なのでしょうか。

アトピーの原因を取り除く

アトピーの原因のひとつが環境因子です。つまり、アレルゲンと外から加わる刺激です。これらが明確な方は、生活環境から取り除きましょう。多くの方で問題となるハウスダストは次の方法などで取り除けます。

ハウスダストの取り除き方

  • 出来ればフローリングの部屋で過ごす。
  • 毎日、掃除機を使って部屋の掃除をする
  • 定期的に、カーテン、エアコンのフィルターなど目の届かないところも掃除する。
  • 定期的に、部屋の換気をする。
  • 過ごしやすい温度(20度~25度)・湿度(50%以下)を保つ。
  • 枕カバーやシーツはこまめに取り換える。

清潔と保湿を心がける

肌の清潔と保湿を心がけることも重要です。肌に汗や汚れなどが付着した状態が続くと炎症やかゆみは悪化します。また、雑菌が繁殖しやすくなります。毎日のシャワーなどで汗や汚れなどを落としましょう。頭皮を洗浄するときのポイントは次の通りです。

  • ぬるま湯で予洗いをする。
  • シャンプーは手で泡立ててから使用する。(刺激が強いと感じる方はお湯で薄めても構いません。)
  • 痒くても頭皮を爪でこすらない。
  • 頭皮を優しくマッサージするように洗う。
  • シャンプーが残らないようにぬるま湯でしっかりすすぐ。

熱いお湯を使うと、肌の保湿に必要な皮脂まで洗い流してしまいます。ぬるいと感じる程度のお湯を使用しましょう。シャンプーのすすぎ残しも肌の刺激になります。しっかりとすすぎ切ることが重要です。肌のバリア機能が低下しているアトピーの方には、低刺激のシャンプーが適しているとされています。保湿成分を含むものであればさらに使いやすいでしょう。

辛い症状や抜け毛が治まらない方は医療機関で相談を

強いかゆみを伴う湿疹が治まらない方、皮膚の乾燥が続く方、抜け毛が目立つ方などは、セルフケアで対処しきれない可能性が高いといえます。出来るだけ早く皮膚科などで相談しましょう。抜け毛や薄毛の原因がアトピーの場合、適切な治療を受ければ改善するはずです。

関連記事