バルジ領域

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[最終更新日]2018/04/02
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バルジ領域とは

バルジ領域とは、毛根に存在する特定エリアの呼称。毛髪成長の要となる毛包幹細胞や、毛髪の色を決める色素幹細胞が存在している領域のことを、バルジ領域と言う。毛髪の原料となる毛母細胞は、バルジ領域にある毛包幹細胞の指令によって増殖する。バルジ領域が毛髪の成長を司る司令塔である以上、人為的にバルジ領域へ作用を及ぼすことにより、発毛・育毛を促したり、または永久脱毛を行なったりすることが、理論上は可能となる。

バルジ領域は発毛を促す発毛因子を産み出す

バルジ領域は毛根の中央付近に存在する領域で、2000~2001年に発見された、比較的新しい概念である。

バルジ領域には、発見毛髪の成長の要となる毛包幹細胞と、毛髪の色を決める色素幹細胞が存在している。よって、バルジ領域を破壊すると、毛髪を永久に生えて来ない(①)。逆に、バルジ領域を活性化させると、毛髪の成長が促される(②)。医療機関では、脱毛メニューに①、発毛・育毛メニューに②の応用を試みている。

なお、2011年、東京医科歯科大学の西村栄美教授らの研究グループは、バルジ領域付近における「17型コラーゲン」の減少が、抜け毛や白髪の一因であることを突き止めた。[注1]

【幹細胞とは】

毛包幹細胞や色素幹細胞などの名称に付される「幹細胞」とは、自分と同じ細胞に分裂することができ、かつ、いかなる細胞にも分化することができる細胞のこと。際限なく増殖できる能力がある。毛髪の原料となる毛母細胞は、バルジ領域付近に存在する毛包幹細胞の指令によって生成される。

バルジ領域・毛乳頭・毛母細胞の協働で毛髪は成長する

昨今、発毛・育毛分野におけるバルジ領域が大きく脚光を浴びていることから、相対的に毛乳頭や毛母細胞の影が薄い。しかしながら、従来通り、毛髪の成長において毛乳頭や毛母細胞が大切な存在であることは言うまでもない。

バルジ領域に存在する毛包幹細胞は、毛母細胞を増産する際の司令塔のような役割を持つ。増産された毛母細胞は、毛髪の原料となる。毛母細胞の増産には、毛乳頭からの栄養素の供給が必要である。

バルジ領域・毛乳頭・毛母細胞、それぞれが協働することにより毛髪は健全に成長する。

バルジ領域に働きかける医療技術

上述の通り、バルジ領域に存在する毛包幹細胞と色素幹細胞は、健全な毛髪の成長に大きく関与している。関与と言うより、むしろ毛髪の成長促進における主役である。医療現場では、バルジ領域に働きかける発毛・育毛治療、脱毛治療を行なっている。

【バルジ領域に働きかける発毛・育毛治療】

バルジ領域に働きかける発毛・育毛治療として、HARG療法がある。HARG療法とは、発毛・育毛に有効な成分を混合した薬剤を、注射器や専用機器を使用し、頭皮に直接注入・浸透させる治療法である。

HARG療法で使用される薬剤の中には、AAPEと呼ばれる細胞成長因子が含まれている。このAAPEが、バルジ領域に存在する毛包幹細胞を活性化し、毛髪の成長を促す。[注2]

【バルジ領域に働きかける脱毛治療】

バルジ領域に働きかける医療レーザー脱毛器として、「メディオスターNeXT PRO」がある。

従来の医療レーザー脱毛器は、毛根のメラニン色素に反応したレーザーが、毛根ごと破壊する理論を土台としていた。一方「メディオスターNeXT PRO」は、毛根組織の中のバルジ領域を狙って破壊する医療レーザー脱毛器である。[注3]

なお、バルジ領域に働きかける医療技術は、もともとは発毛・脱毛分野において研究されていたものである。よって脱毛分野は、これを転用し

バルジ領域に働きかける育毛成分

バルジ領域に働きかける育毛成分として、オクタペプチド2と呼ばれる成分がある。株式会社アルファウェイから販売されている「ザ スカルプ5.0C」、および「Deeper 3D」には、オクタペプチド2が配合されている。同社の公式サイトには、オクタペプチド2について以下のような説明が掲載されている。

「最新の研究にて存在が判明した「バルジ」にアプローチし、頭皮環境を整えてくれます」[注4]

同社のサイトにおいて、その科学的根拠や臨床データを確認することはできない。しかしならが、もしオクタペプチド2がバルジ領域への作用を本当に持つのであれば、両育毛剤は、抜け毛予防・白髪予防における画期的な商品となる。オクタペプチド2の働きの、さらなる研究が期待される。

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