カルシトニン遺伝子関連ペプチド

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[記事公開日]2018/03/14
[最終更新日]2018/04/24
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カルシトニン遺伝子関連ペプチドとは

カルシトニン遺伝子関連ペプチドとは、数あるペプチド(アミノ酸が結合した物質)の一つで、血管拡張作用などで知られる物質である。元・名古屋市立大学教授の岡島研二医師は、カルシトニン遺伝子関連ペプチドの働きによって、インスリン様成長因子-1(育毛を強力に促すことで知られる物質)が効率的に増産することを発見。自らが運営する名古屋Kクリニックで当理論を実践し、これまで数々の患者の薄毛を改善してきた。

血管拡張作用などをもつ物質

カルシトニン遺伝子関連ペプチドはアミノ酸37個から構成されるペプチドの一種である。CGRPとも言う。カルシトニン遺伝子関連ペプチドが受容体を経て細胞内に入り込むと、血管拡張作用、血行促進作用、心拍数減少作用、心筋収縮力増大作用などをもたらすことが判明している。

カルシトニン遺伝子関連ペプチドの作用は、鍼灸の分野では体質改善に向けた施術として応用されている。また、片頭痛の治療に対してカルシトニン遺伝子関連ペプチドの拮抗剤が有効ではないかとされ、研究が進んでいる。

薄毛治療の分野においては、元・名古屋市立大学教授の岡島研二医師(現・名古屋Kクリニック院長)がカルシトニン遺伝子関連ペプチドの作用に注目。IGF-1育毛理論を開発し、多くの患者の薄毛を改善させている。

岡島研二医師によるIGF-1育毛理論とは

薄毛とカルシトニン遺伝子関連ペプチドに関連した場合、先に紹介した岡島研二医師によるIGF-1育毛理論に触れない訳にはいかない。以下、IGF-1育毛理論の概略である。名古屋Kクリニックの公式サイトを参照した。[注1]

【IGF-1育毛理論】

IGF-1育毛理論とは、簡単に言えば、カプサイシンとイソフラボンから作られた薬剤で知覚神経を刺激して毛髪を促す、という育毛理論である。かつてテレビ番組でも放映され、全国的な話題にもなった。

カプサイシンとイソフラボンを同時に摂取すると、知覚神経が刺激されてカルシトニン遺伝子関連ペプチドが放出される。

放出されたカルシトニン遺伝子関連ペプチドは、胃における刺激情報を、頭皮を含む全身へと伝達する。この際、毛乳頭細胞ではインスリン様成長因子-1が増加する。

インスリン様成長因子-1が増加することで、

  1. 毛包の炎症を抑制
  2. 毛周期における成長期が延長
  3. 毛周期における退行期・休止期が短縮
  4. 毛髪蛋白の質が改善
  5. 毛髪蛋白の量が増える

というプロセスを経て、その結果、育毛へとつながる。

インスリン様成長因子-1が育毛効果を有していることは、以前から知られていた。しかしながら、これまでインスリン様成長因子-1を安全に増量させる手段が見つかっていなかった。

岡島医師は、自らによる血液学の研究成果から、胃腸や頭皮の知覚神経を刺激することで、安全にインスリン様成長因子-1を増量させる方法を発見。この基礎理論を応用し、カプサイシンとイソフラボンを含む内服薬や、頭皮の知覚神経を刺激する外用薬を開発し、クリニック独自の薄毛治療へと発展させた。

【プロペシアの併用も推奨】

薄毛の原因物質として知られるDHT(ジヒドロテストステロン)には、上記インスリン様成長因子-1の量を減少させる働きがある。IGF-1育毛理論では、インスリン様成長因子-1の量を増やすことを目的としているので、DHTの働きは競合する。そこで岡島医師は、IGF-1育毛を受ける患者に対し、DHTの生産量を減らす薬効のある「プロペシア」の併用を勧めている。「プロペシア」でDHTの生産を減らしながら、その一方で、インスリン様成長因子-1で育毛を積極的に促す、という発想である。

この発想に基づいた臨床において、名古屋Kクリニックでは、多くの患者が治療開始6ヶ月~1年での育毛効果を得ている。

なお岡島医師によると、インスリン様成長因子-1には極めて高い発毛効果があるため、AGA(男性型脱毛症)のみならず、女性の脱毛症や円形脱毛症など、様々な原因による脱毛症状の改善に効果的とのこと。実際、IGF-1育毛理論によって、様々な種類の脱毛症状が改善した例を、ホームページにて画像付きで豊富に紹介している。

カルシトニン遺伝子関連ペプチドにはアポトーシス抑制作用もある

カルシトニン遺伝子関連ペプチドには、インスリン様成長因子-1を増量させて、強力に発毛を促す働きがある。これに加えて、細胞のアポトーシスを抑制する働きもある、との指摘がある。

アポトーシスとは、細胞の自死のことである。細胞には、個体を最良の状態に保つために、自らが自死をする、という性質がある。このアポトーシスが毛乳頭細胞などで過剰に発生すると、抜け毛・薄毛に至りやすい。

カルシトニン遺伝子関連ペプチドが持つアポトーシス抑制作用が、薄毛の予防・改善に貢献しているのでは、との声も見られる。

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