カプサイシン

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[最終更新日]2018/04/24
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カプサイシンとは

カプサイシンとは、主に唐辛子に含まれる中心的な辛み成分のことである。摂取することで体温が上がったり、下がったりなど、体に様々な作用をもたらす。また、カプサイシンを利用した薄毛治療も知られている。なお、カプサイシンの過剰摂取は副作用をもたらす恐れがあるので、ダイエット目的などで常用している者は注意が必要である。

唐辛子などに含まれる辛み成分

カプサイシンは唐辛子などに含まれている辛み成分の一つ。体内に入ることでエネルギー代謝を上げ、脂肪燃焼効果などを発揮すると言われている。ちなみに唐辛子の仲間であるピーマンには、カプサイシンはほとんど含まれていない。

以下、カプサイシンを摂取することで得られるとされている代表的な作用である。

熱産生作用

カプサイシンには、副腎髄質からのカテコールアミンの分泌を促す作用がある。この影響により、カプサイシンを摂取した後は体温が上昇する。[注1]

熱放散作用

カプサイシンによる刺激を「温度」として能が誤認し、自律的に体温は下がる。唐辛子を摂取した後に発汗が続くのは、体が体温を下げようとしている際の反応である。なお、熱産生作用と熱放散作用は、脳内では別々の機構で働いている。よって相反する作用が同時に起こる。[注2]

脂肪燃焼作用

カプサイシンには、エネルギー代謝を上昇させる働きがあるとされる。結果として、脂肪燃焼効果を得られるとする俗説がある。

なお、この俗説について、国立健康・栄養研究所は、医学的根拠がないものとしている。熱放散作用における発汗作用は、基本的にエネルギー代謝とは関係がない。

血行促進作用

カプサイシンには、いわゆる血液サラサラ効果があると言われている。血行が改善することで、動脈硬化の予防や冷え性の改善、疲労回復などに貢献するという説がある。

カプサイシンによる以上の代表的な作用とは別に、近年、カプサイシンには薄毛の改善効果があるとして注目されている。

カプサイシンがマウスの毛を成長させた

ルドルフウィルヒョウ大学病院大学病院(ドイツ)の研究チームは、カプサイシンの育毛効果を確認すべく、マウスを使用した実験を行なった。

実験では、毛の成長が休止期に入ったマウスの背中に、カプサイシンを皮下注射。別のマウスには、カプサイシンの作用によって分泌が促されるという「サブスタンスP」という物質を皮下注射。実験の結果、双方のマウスの背中に著しい毛の成長が確認された。[注3]

名古屋KクリニックのIGF-1育毛理論

主に薄毛改善を診療している名古屋Kクリニックでは、既存の薄毛治療法とは異なる、独自のIGF-1育毛理論を提唱し、実践している。IGF-1育毛理論とは、カプサイシンとイソフラボンを主成分とした内服薬・外用薬を使用することにより、育毛サポート物質であるインスリン様成長因子-1が増産され、発毛・育毛が促される、というものである。[注4]

この理論に基づいた治療法により、名古屋Kクリニックでは、これまで多くの患者の薄毛を改善してきた。

俗説の範囲内のおける薄毛改善効果

カプサイシンが薄毛改善効果をもたらすという根拠には、上記のように科学的な検証が可能なものもあれば、俗説レベルのものもある。真偽のほどは定かではないが、以下のような俗説も存在する。

頭皮の血行が改善して育毛を促す

カプサイシンの摂取によって頭皮の血流が改善。毛乳頭細胞に豊富な栄養素が運ばれて、育毛効果へとつながる。

頭皮の新陳代謝を活発にする

頭皮の新陳代謝を活発化させ、抜け毛の原因となる頭皮の炎症が鎮静化。抜け毛を防いで、育毛をサポートする。

食欲増進によるタンパク質の摂取量の増加

カプサイシンには、食欲増進作用がある。この作用の結果として、毛髪の主要成分であるタンパク質や、育毛のサポート成分であるビタミン・ミネラルの摂取量が増加する。

免疫力を向上させる

カプサイシンには、免疫力を向上させる働きがある。この働きにより、頭皮の炎症や真菌の増殖を抑制し、良質な頭皮環境の維持に貢献する。

これら俗説は、一見、もっともらしい。ただし科学的な根拠が存在しているかについては、疑わしい。

カプサイシンの過剰摂取による副作用に要注意

カプサイシンを過剰摂取すると、いくつかの副作用が生じるリスクがある。特に、ダイエット目的の者はカプサイシンの過剰摂取に陥りがちなので、十分に注意されたい。

胃腸炎

胃腸の粘膜を荒らす恐れがある。特に胃壁の未成熟な子供においては、極端なカプサイシンの摂取は禁物である。

下痢

カプサイシンは、便秘の改善に効果的である。よって過剰摂取すると、下痢を生じる恐れがある。

精神症状

カプサイシンには、アドレナリンの分泌を促す働きがある。アドレナリンが過剰に分泌されると、感情を支配する脳組織に影響を与えるため、うつ病を悪化させたり、または、攻撃的な精神状態を導いたりする恐れがある。これに関連し、「判断力の低下」や「記憶力の低下」も副作用として指摘されることがある。

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