慢性休止期脱毛

TOP » 用語辞典 » 慢性休止期脱毛
[最終更新日]2018/06/08
304 views

慢性休止期脱毛とは

慢性休止期脱毛とは、女性における、いわゆる「びまん性脱毛症」の一種である。

ただし、現状、女性の「びまん性脱毛症」の定義や分類が明確に定まっている訳ではない。そのため、結果として慢性休止期脱毛の意味の境界線も不明瞭である。ある薄毛治療の権威は、慢性休止期脱毛のことをFAGA(女性男性型脱毛症)と説明しているが[注1]、一方、別の薄毛治療の専門家は両者を別々のものとして説明している[注2]

いずれの専門家の説明も間違っている訳ではない。症状と名称の境界線の解釈が異なっているだけである。以下、徳島県医師会の説明をベースに慢性休止期脱毛について解説する。

慢性休止期脱毛の位置づけと定義

慢性休止期脱毛の意味を明らかにする前提として、まずは女性に多く見られる薄毛を以下の3種類に分類する。

  1. 加齢による頭髪の減少
  2. 女性における男性型脱毛症(FAGA)
  3. 休止期脱毛

1.加齢による頭髪の減少

加齢による女性ホルモンの減少等が原因で、頭髪全体のボリュームがダウンする薄毛症状。更年期の前後にスタートすることが多く、閉経後には頭髪のボリュームダウンがより目立つ。

2.女性における男性型脱毛症(FAGA)

一般に微量ではあるが、女性の体内でも男性ホルモンは分泌されている。この男性ホルモンの影響により発症する女性の薄毛を、FAGAと言う。通常は「1」の加齢による薄毛と重なる部分が多く、両者を明瞭に区別することは難しい。

3.休止期脱毛

休止期脱毛には3種類ある。「急性休止期脱毛」「慢性びまん性休止期脱毛」「慢性休止期脱毛」である。

・急性休止期脱毛

外科手術、高熱、ストレス、ピルの服用中止などにより、数ヶ月で急激に頭髪全体のボリュームがダウンする症状である。

・慢性びまん性休止期脱毛

慢性の全身疾患や、過剰なダイエットによる栄養不良、薬剤等の影響で、6ヶ月以上かけて徐々に頭髪全体のボリュームがダウンする症状である。

・慢性休止期脱毛

症状は慢性びまん性休止期脱毛症と同じだが、①加齢の影響のなさそうな若い女性に発症し、②軟毛は増えず、③原因が不明、という3点を特徴とした脱毛症状のことである。

慢性休止期脱毛の治療法

上記の通り、慢性休止期脱毛症は女性に多く見られる脱毛症である。また、AGA(男性型脱毛症)とは異なり、原因が複数ありながら複雑に絡み合っている場合も多い。よって、たとえばAGAにおけるプロペシアの服用などのような明確な治療法が確立されている訳ではない。

原因の特定が難しい症状である以上、慢性休止期脱毛が疑われる女性は、少しでも多くの「女性の薄毛」の治療に携わってきた医師に相談すべきであろう。

以下、慢性休止期脱毛において選択される代表的な治療法である。

薬の処方

ミノキシジルという成分を含んだ外用薬を頭皮に塗布することで、多くの女性の薄毛が改善に向かうことが分かっている。ただし改善の程度には個人差がある。代表的な女性用ミノキシジル外用薬は、「リアップリジェンヌ」「パントスチン」(大正製薬)である。また、あわせて「パントガール」という内服薬を処方される場合も多い。

患者の個々の状態に合わせたオリジナル処方薬(内服薬・外用薬)を提供しているクリニックもある。

施術系治療

毛髪の成長を促す成分を頭皮に注入する「育毛メソセラピー」「HARG療法」などで治療を受けることも有効である。

慢性休止期脱毛に対する日常的な注意点

慢性休止期脱毛の原因には様々なものがあるが、たとえいかなる原因であったとしても、頭髪に悪い生活習慣を送っている場合には薄毛症状が助長される。よって、慢性休止期脱毛と思われる症状を自覚している者においては、症状を進行させないためにも日常生活を見直す必要がある。[注3]

適切なシャンプー

1日1回、洗浄力が強すぎないアミノ酸系シャンプーなどで洗髪する。1日に2回ではなく、2日に1回でもなく、1日1回というペースが望ましい。

過剰なダイエットをしない

過剰なダイエットによって体内に栄養素が不足すると、頭髪は育ちにくくなる。

ストレスをためない

蓄積したストレスは自律神経のバランスを見出し、ヘアサイクルに影響を及ぼすと言われている。自分なりのストレス解消法を見つけ、実践すべきである。

関連記事