銅ペプチド

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[記事公開日]2018/03/28
[最終更新日]2018/06/12
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銅ペプチドとは

銅ペプチドとは、銅とペプチドが結合した物質。ニキビ跡の改善効果や、発毛・育毛効果があるとして注目されている。薄毛治療の現場においては、主に育毛メソセラピーの薬剤を構成する成分の一つとして用いられる。薄毛の原因に大きく関与している「5αリダクターゼ」の抑制作用、毛母細胞の活性化作用、殺菌作用などが薄毛改善に貢献するとされている。一定の発毛・育毛効果を有することは確かとされるが、科学的な検証が不足しているとの声もある。

ペプチドは2個以上のアミノ酸が結びついた物質

銅ペプチドは銅とペプチドが結合した物質のことであり、美肌作用や発毛・育毛作用があるとして注目されている。

銅ペプチドを理解する以前に、ペプチド自体の概念について理解しておきたい。以下、東邦大学公式サイト、理学部化学科の説明を参照した。[注1]

【ペプチドとは】

ペプチドとは、2個以上のアミノ酸が「ペプチド結合」と呼ばれる特殊な結合の仕方によって生まれた物質である。アミノ酸とは、タンパク質の原料となっている成分の総称で、人間の体内には計20種類存在する。

それぞれのペプチドには様々な特徴がある。たとえば、アミノ酸・チロシンとアミノ酸・アルギニンが「ペプチド結合」した場合、鎮痛作用を持つ成分に変化する。あるいは、別の「ペプチド結合」においては、砂糖の200倍もの甘味を持つ成分に変化する例もある(人工甘味料アスパルテーム)。

発毛・育毛治療における銅ペプチドの活用

銅ペプチドは、発毛・育毛の分野において広く活用されている。基本的には、頭皮への塗布によって発毛・育毛を促す作用があるとされているが、より効果を高めるため、医療現場では育毛メソセラピーと呼ばれる薄毛治療法にて広く活用されている。

【育毛メソセラピーとは】

育毛メソセラピーとは、発毛・育毛に有効とされる薬剤を、頭皮に直接注入する薄毛治療法。薬剤を構成する成分は医療機関によって異なるが、ベースにはフィナステリドミノキシジルが配合されている点で共通している。

AGA治療の実績で知られる銀座総合美容クリニックは、育毛メソセラピーを積極的に実施している。同クリニックの育毛メソセラピーに使用される薬剤には、フィナステリドとミノキシジルの他に、成長因子複合体(細胞の成長を促す成分。グロースファクターとも言う)、コエンザイムQ10、ヒアルロン酸、銅ペプチドが配合されている。[注2]

【銅ペプチドを配合した育毛剤もある】

スカルプシャンプーの「モンゴ流」シリーズで知られる株式会社アルファウェイは、銅ペプチドを配合した育毛剤「Deeper3D」を発売している。同育毛剤を使用したユーザーのアンケートでは、使用12ヶ月後の「満足度」が90.3%である。[注3]

銅ペプチドが発毛・育毛効果をもたらすメカニズム

銅ペプチドの発毛・育毛効果のメカニズムは、以下の4種類である。

【5αリダクターゼの働きを抑制】

AGA(男性型脱毛症)の発症原因とされる物質は、DHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる男性ホルモンの一種である。DHTは、男性ホルモン・テストステロンが、5αリダクターゼと呼ばれる酵素と結び付いた時に生まれる物質。銅ペプチドには5αリダクターゼの働きを抑える作用があることから、その作用によって必然的にDHTの生産量が減少する。もってAGAの改善効果へとつながる。

【毛母細胞の活性化】

銅ペプチドには、毛母細胞の活動を活性化させる働きがあるとされる。毛髪は、毛母細胞の分裂・増殖によって作られる。よって、銅ペプチドによって毛母細胞を活発化させることで、毛髪の成長促進が期待できる。

【殺菌作用】

銅ペプチドには、殺菌作用があると言われている。AGAと菌には直接的な因果関係はないが、頭皮に菌が繁殖して炎症が生じた場合、AGAとは別の理由において薄毛の症状を悪化させることがある。よってAGA治療においては、頭皮の殺菌も重要とされている。

【抗酸化作用】

銅ペプチドには、抗酸化作用があるとされている。頭皮や毛穴は、酸化することで老化を加速させる。老化は育毛の妨げとなるため、頭皮への抗酸化成分の塗布等は育毛に有益とされている。

なお、銅ペプチドにおける各種効果について、管理薬剤師歴35年の村田氏(育毛剤や育毛シャンプーの成分分析・評価を得意とする専門家)は、銅ペプチドの発毛・育毛効果について一定の評価をしているものの、現状は科学的根拠が不足していると指摘している。[注4]

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