ジアルキルモノアミン誘導体

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[記事公開日]2018/03/22
[最終更新日]2018/06/08
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ジアルキルモノアミン誘導体とは

ジアルキルモノアミン誘導体とは、育毛効果があるとされる成分の一つ。ビタミンの一種である。血行促進作用と毛母細胞賦活作用を有するとされ、市販されている多くの育毛剤に配合されている。いずれの作用も頭皮環境の改善には資することから、健全な毛髪維持に貢献するであろう。ただしAGAの直接的な原因に絡む成分ではないので、ジアルキルモノアミン誘導体のみでAGAの完治を目指すことはできない。

血行促進作用と毛母細胞賦活作用を有するビタミン

ジアルキルモノアミン誘導体は多くの育毛剤に配合されているビタミンの一種。血行促進作用や、毛母細胞賦活作用(毛母細胞に活力を与える働き)を有するとされている。

Amazonが主催する電子書籍(Kindle版)において、「髪の神」の異名を取る著名な理美容師・板羽忠徳氏は、自身の書籍の中で次のように説明している。

育毛効果が医学的に認められている成分で、医薬品に含まれるものと、医薬部外品に含まれるものとがあります。ミノキシジル、(中略)、ジアルキルモノアミン誘導体など[注1]

また、AGA治療の実績で知られる銀座総合クリニックのAGA公式サイトにおいても、ジアルキルモノアミン誘導体について、次のような説明が見られる。

ジアルキルモノアミン誘導体は、育毛剤などに使用される成分。毛母細胞意外にも、頭皮・頭髪に関する様々な部分の細胞を活性化する作用を持ちます。頭皮の血行促進効果も持ち、健康な頭皮づくりを行います。[注2]

日本化粧品技術者会の公式サイトにも、次のような説明がある。

育毛剤には毛包細胞への栄養補給,あるいは毛母細胞の酵素活性の賦活による毛成長の促進を目的として、(中略)、ジアルキルモノアミン誘導体、(後略)[注3]

本稿では、ジアルキルモノアミン誘導体における育毛効果の医学的根拠となる論文を確認できていない。日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 版」にも、育毛治療に検討すべき成分としては紹介されていない。[注4]

ただし、上記の信頼あるルートからの説明に鑑み、ジアルキルモノアミン誘導体は一定の育毛効果を有すると考えることが妥当である。

「育毛作用」と「毛母細胞賦活作用」が育毛を促す

ジアルキルモノアミン誘導体が育毛に効果的とされる根拠は、同成分における「血行促進作用」と「毛母細胞賦活作用」である。

血行促進作用

ジアルキルモノアミン誘導体を頭皮に塗布することで、頭皮の血行が促進されるとの説明が散見される。

健全な育毛のためには、頭皮に必要十分な栄養素が届けられなければならない。栄養素を頭皮に運ぶ担当者は、血液である。よって、頭皮の血行が促進されることは、育毛を目指す上での大事なポイントとなる。

毛母細胞賦活作用

毛母細胞賦活作用とは、毛母細胞に活力を与える作用のことである。

毛母細胞とは、毛根部分に存在する毛髪の種となる細胞。分裂を繰り返すことで、徐々に毛髪が形成されていく。毛母細胞に活力があれば毛髪は生き生きと生まれ、毛母細胞に活力がなければ毛髪が細くなったり、抜けたりする。

なお、毛母細胞賦活作用は、ジアルキルモノアミン誘導体の血行促進作用が元となり生まれる。よって、ジアルキルモノアミン誘導体における育毛理論の根拠は、ひとえに血行促進作用にある、と言える。

【参考・血行促進作用だけでAGAが改善される訳ではない】

育毛を効率的に進めるために、頭皮マッサージが有効であるとの説明は、様々な医療機関の情報源において見られる。確かに理論上、頭皮の血行を促進することは、毛髪の健全な生育をサポートする。

その一方で、頭皮の血行促進のみでAGAが著しく改善される訳ではないことも理解しておくべきである。

AGAの直接的な原因は、血行不良ではなく、毛乳頭細胞の中に生まれるDHT(ジヒドロテストステロン)である。よってDHTの量を抑えない限り、AGAが治ることはない。たとえ血行が改善しても、DHTの生産量が減る訳ではない。

副作用のリスクはほとんどない

ジアルキルモノアミン誘導体の副作用については、確認できていない。

ジアルキルモノアミン誘導体はビタミンの一種であることから、過剰に「摂取」した場合には何らかの副作用が生じる可能性もあるが、一般にジアルキルモノアミン誘導体は、育毛剤の形で「外用」として使用される。よって、副作用のリスクはほとんどないと考えられる。

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