毛髪

TOP » 用語辞典 » 毛髪
[最終更新日]2018/06/07
121 views

毛髪とは

毛髪とは、広義においては人の体毛の総称であり、狭義においては髪の毛の別称である。一般に毛髪と言う時は、後者を指すことが多い。毛髪を構成する主な材料はケラチン(タンパク質の一種)。色は、民族や年齢等の違いにより、黒色、栗色、金色、赤色、白色などがある。毛髪は半永久的に伸び続けるものではなく、ヘアサイクルと呼ばれる生まれ変わりのサイクルを繰り返している。毛髪の多寡に対する美的感覚は国等によって異なる。

毛髪は3層で構成される

一本の細い糸のようにも見える毛髪であるが、その断面図を確認すると3層から構成されることが分かる。3層それぞれを、外側からキューティクル、コルテックス、メデュラと呼ぶ。

キューティクル

毛髪の表面を守るウロコ状の組織。毛髪の光沢に最も関与する組織として知られるが、実際の主要な役割は、光沢維持ではなく毛髪内部の保護である。

コルテックス

キューティクルの下にある層を、コルテックスと言う。毛髪組織の85~90%を占める主要組織で、毛質や毛の強度を左右する。成分の大半がケラチン(タンパク質の一種)である。

メデュラ

毛髪の中心部を縦に貫いている組織を、メデュラと言う。細胞組織ではあるが、多くの空気を含んでいる点が特徴。メデュラの太さが、毛髪の太さを決めると言われている。[注1]

なお、皮膚の下に隠れている毛髪組織のことを、一般に毛根と呼ぶ。毛根は、毛包や毛母細胞、毛乳頭細胞など、様々な組織で構成されている。毛根部分の細胞が協働することにより毛髪が伸びる。

民族・遺伝・年齢等によって毛髪の色は異なる

大半の日本人の毛髪は黒色であるが、民族や遺伝、年齢等の違いによって毛髪の色は異なる。代表的な毛髪の色を確認する。

黒色

東アジア、南アジア、アフリカ、中東、地中海沿岸、太平洋諸島、アメリカ先住民など、世界各地に見られる色である。基本的には、どの地域、どの民族においても、黒色の毛髪が発現する可能性がある。

栗色

地中海沿岸、中東、スカンジナビア地域では最も一般的な色である。黒色ほど一般的ではないが、概ね世界中で栗色の毛髪は見られる。

金色

金色の髪、いわゆる金髪は、黒色に次いで多く見られる印象があるが、実際には世界の全人口のうち1.7~2%にしか見られない希少な例である。毛髪の本数が平均14万本と、非常に多いことが特徴(栗色は10万本)。劣性遺伝である。

赤色

スコットランドやアイルランドで多く見られる色。アメリカでも、人口の約2%は赤色である。毛髪の量は9万本と、他の色の毛髪に比べて少なめ。かつて欧米では、人種差別の対象とされていたこともある(赤毛のアン、など)。劣性遺伝と考えられている。

銀色・白色

先天的な色素の欠落、また、加齢による色素細胞の劣化によって生じる。甲状腺機能障害やビタミンB12欠乏症など、後天的な要因によっても毛髪が銀化・白化することがある。

毛髪はヘアサイクルによって生まれ変わりを繰り返している

定期的に美容院や理容院を利用していると、つい、毛髪は永久的に伸び続けるものとの錯覚に陥ってしまうが、そうではない。毛髪は一定期間伸び続けると、その寿命を終えて抜け落ちる。抜け落ちると同時に、同じ毛穴から新たな毛髪が生れる。この生まれ変わりのサイクルを、ヘアサイクル(毛周期)と言う。

なお、毛髪は1歩1本、それぞれが違ったタイミングのヘアサイクルを持つ。よって、ある毛髪が抜け落ちても、別の毛穴から新たな毛髪が生まれている。毛髪の量が常に一定に見えるのは、そのためである。

1本の毛髪が生まれてから抜け落ちるまでの流れ

毛根の中にある毛母細胞が分裂を繰り返し、細胞組織が皮膚の上へと押し出される。押し出されると同時に「角化」した組織が、いわゆる毛髪である。毛髪が生れると、約2~6年は成長を続ける。この間を「成長期」と言う。

やがて毛母細胞の分裂が終わると、毛根が徐々に収縮していく。この間を「退行期」と言い、2週間ほど続く。

「退行期」を経た毛根では、次の新たな毛髪を作り出す準備が始まる。この間を「休止期」と言い、約3~4ヶ月ほど続く。「休止期」を経たのち、ふたたび毛母細胞の分裂が活性化する。やがて古い毛髪は、新たな毛髪に押し出されるようにして抜ける。ふたたび次の毛髪が「成長期」へと入る。

部位によってヘアサイクルの期間は異なる

体中の全ての毛は、「成長期」「退行期」「休止期」というヘアサイクルを持つが、部位によってヘアサイクルの期間は異なる。

個人差はあるものの、毛髪は2~6年程度、ヒゲは3~6ヶ月程度、腕の毛は8~10ヶ月程度、ワキ毛は6~10ヶ月程度、ビキニラインは2~3年程度と言われている。

毛髪の量に対する価値観は地域により異なる

日本において、薄毛の男性がプラスの印象になることは少ない。いわゆるハゲと言われ、美的な基準からは劣等的な地位に落とされることが多い。

一方でヨーロッパの一部では、薄毛の男性をプラスの印象に見る地域もある。スペイン、フランス、イタリアでは、ハゲはモテ要因の一つとされている。

これら国々において薄毛が劣等感の対象とならない理由には、主に次のようなものがある。

薄毛男性が珍しくない

たとえばスペイン人男性の薄毛率は42.6%と、薄毛は決して珍しくない。よって美的に劣等的な立場に置かれる理由がない。

男らしさが評価される

いわゆる男らしさが評価される国々においては、薄毛もまた男らしさの象徴として受け入れられている。

薄毛男性に知性を感じる女性が多い

ヨーロッパの一部には、薄毛男性は知的であるとの共通認識がある。その理由は判然としない。文化なのであろう。

薄毛が似合う

日本人の多くは、欧米人に比べると童顔である。童顔と薄毛は、外観的に相性が合わない。片や欧米人男性は、日本人に比べると大人顔である。大人顔と薄毛は、さほど外観的な相性が悪くない。

関連記事