フィナステリド

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[記事公開日]2018/03/07
[最終更新日]2018/06/18
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フィナステリドとは

フィナステリドとは、前立腺肥大症およびAGA(男性型脱毛症)の治療薬に配合されている主要成分の一つ。著名なAGA治療薬「プロペシア」は、この成分を中心に据えて作られている。薄毛の原因となるDHTという物質の生成を抑えて毛周期を正常化し、AGAの進行を止める。いくつかの副作用の報告はあるものの、その発症頻度は極めて低い。安全性の高い薬と言える。

フィナステリドとは前立腺肥大症とAGAの治療薬

※このページは、AGA治療で豊富な症例と高い実績を持つ「湘南美容外科」の公式サイト[注1]を参照しています。

フィナステリドとは、前立腺肥大症治療薬とAGA治療薬に含まれている主要成分の一つである。

もともとフィナステリドは前立腺肥大症の治療薬であったが、その副作用として体毛増加が認められた。この副作用に注目したアメリカの製薬会社・メルク社は臨床試験を開始。のち、同社から発売されたAGA治療薬が、かの有名な「プロペシア」である。

フィナステリドの原料は、大西洋平野からメキシコ湾の低域に自生している植物「ノコギリヤシ」。「ノコギリヤシ」の抽出液を化学合成したものが、フィナステリドである。

【フィナステリドを配合するAGA認可薬】

2018年3月現在、フィナステリドを配合したAGA治療薬として厚生労働省から発売が認可されている医薬品は、「プロペシア」(MSD社・旧万有製薬)、および「プロペシア」のジェネリック品である「ファイザー」(ファイザー社)の2種類である。いずれもAGA治療効果における差異はない。

なお、他にも多くのフィナステリド配合治療薬が存在するが、いずれも厚生労働省は発売を認可していない。

【オリジナル処方薬のベースにも】

AGA治療を専門的に行なっているクリニックにおいて、「オリジナル治療薬」「オーダーメイド治療薬」の名で販売されている医薬品がある。これらクリニックが独自で調合したAGA治療薬のベースには、多くの場合、フィナステリドが使用されている。

5α-リダクターゼの働きを阻害して毛周期を正常化

フィナステリドがAGA改善に働く仕組みを理解するうえで、前提としてAGA発症のメカニズムを理解しておかなければならない。

【AGA発症のメカニズム】

AGAは、男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)の働きによって発症する。

DHTとは、男性ホルモンであるテストステロンと、5α-リダクターゼと呼ばれる酵素が結合することによって生まれる物質。DHTが毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体と結びつくことで毛周期が乱れ、抜け毛・薄毛を進行させる。

【フィナステリドは5α-リダクターゼの働きを阻害する】

上記AGAの発症メカニズムに照らし、AGAの発症を抑えるには、①テストステロンの分泌を阻害する、②5α-リダクターゼの働きを阻害する、③DHTの働きを阻害する、の3つの方法が検討される。

これらのうち「②5α-リダクターゼの働きを阻害する」を実現した成分が、フィナステリドである。5α-リダクターゼの働きを阻害する以上、DHTが過剰に生産されることはない。ひいては毛周期が正常化し、抜け毛・薄毛の進行が停止する。

【外用薬としても有効】

フィナステリドを配合した国内認可AGA治療薬「プロペシア」と「ファイザー」は、いずれも内服薬である。他のプロペシアジェネリック品もすべて内服薬であるため、フィナステリドは内服用の有効成分と思われがちである。

しかい実際には、フィナステリドは経皮吸収するため外用薬(塗り薬)としても高い効果を発揮する。

副作用の心配はほとんどない

フィナステリドの副作用は、MSD社「プロペシア」の添付文書[注2]に詳しい。

同添付文書における「副作用」の欄には、「重篤な副作用」として肝機能障害が挙げられている。健康な者がフィナステリドを服用する上では、特に肝機能障害の心配はないが、すでに肝機能に異常を有する者は、服用に際し十分な注意が必要である。なお、副作用としての肝機能障害の発症頻度については不明である。

他の副作用としては、発症頻度1~5%において「リビドー減退」(性欲減退)、1%未満において「勃起機能不全・射精障害・精液量減少」が挙げられている。頻度不明な副作用については、過敏症、男性生殖器への影響、肝臓への影響、その他が挙げられている。

なお、フィナステリドのプラセボ(効果のない偽薬)を使用した臨床試験においても、概ね同様の頻度の副作用が報告されている。よってフィナステリドによる副作用のリスクは、極めて低いと推察される。

ことに勃起機能不全については、多分に精神的要因で発症するため、「フィナステリドを飲んだから勃起しなくなるのでは?」という思い込みが勃起機能不全を導いている、との指摘もある。

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