頭髪

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頭髪とは

頭部に存在する毛を総称して、頭髪と言う。民族や年齢等によって各人の頭髪の特徴は異なるが、健全な頭髪を有する日本人の場合、その本数は約10万本で、色は黒色である。頭髪の材料は、ケラチンと呼ばれるタンパク質の一種。健康的な頭髪を維持するためには、食事によるタンパク質の摂取が必須となる。1本の頭髪は、永遠に成長を続ける訳ではない。毛周期というサイクルをベースに、約4~6年間隔で生まれ変わりを繰り返す。

加齢による頭髪減少や白髪化は病気ではなく、生理現象の一種

頭髪の成長ペースは1日につき約0.4mm、頭髪が抜け落ちるペースは1日につき約100~150本である。ただし、AGA(男性型脱毛症)や加齢等により、これらペースが乱れることもある。また、主に加齢を原因とし、頭髪の色が黒色から白色へと移行していく傾向がある。いずれも病気ではなく、生理現象の一種である。

男性においても女性においても、日本においても海外においても、頭髪の寂しい者は大勢いる。しかしながら、こと日本においては一般に「頭髪は豊富であるほうが良い」とする美意識がある。そのため、頭髪の寂しい者の中には、自らの頭部にコンプレックスを抱く者、さらにはQOL(生活の質)の低下を自覚する者などがいる。

頭髪が伸びる仕組み

頭髪1本1本の根元には、毛乳頭と呼ばれる組織がある。毛乳頭は、血液によって運ばれる栄養素や酸素を受け取り、自身の周囲にある毛母細胞に細胞分裂を促す。分裂によって増殖した毛母細胞は角化(細胞が固くなる現象)し、頭髪として徐々に上に押し上げられる。

なお、角化した毛母細胞(頭髪)は、言わば「死んだ細胞」であるため、自己修復機能を持たない。言い換えれば、一度傷んだ髪が自然に元気な髪に戻ることは、ない。

頭髪の成分と構成

頭髪の約99%は、複数のアミノ酸が結合して生まれたケラチンと呼ばれる物質で構成される。ケラチンとは、皮膚や爪と同じタンパク質の一種である。

ケラチンを構成するアミノ酸の中には、必須アミノ酸(食事で摂取したタンパク質が原料となるアミノ酸)が含まれている。よって、頭髪の健全な成長を促すためには、食生活において十分なタンパク質を摂取しなければならない。

毛周期(ヘアサイクル)

頭髪は、半永久的に伸び続けるものではない。生まれてから、概ね4~6年で自然に抜け落ちる。毛が抜けた同じ毛穴からは、再び新たな毛が生まれる。これら頭髪の生まれ変わりの反復のことを、毛周期(ヘアサイクル)と言う。

1度のサイクルをさらに細かく確認すると、1本の毛は「成長期」「退行期」「休止期」の3つの段階を経て寿命を迎えていることが分かる。

【成長期】

毛母細胞の分裂が活発で、毛が元気に成長を続けている期間。毛が生まれてから、4~6年ほど続く。

【退行期】

毛母細胞の分裂活動が衰え、毛の伸びが鈍化する期間。成長期を終えてから、約2~3週間続く。

【休止期】

毛母細胞の分裂が終わり、毛の成長が完全にストップしている期間。退行期を終えてから、約3~6ヶ月続く。この間、毛穴の中では、新たな毛を生み出すための準備が行なわれている。やがて、新たな毛に押し出される形で古い毛が抜け落ちる。

脱毛症の種類

頭髪に関連して、主な脱毛症の種類を紹介する。
なお、脱毛症の分類方法には様々なものがあるが、ここでは聖心美容クリニック福岡院院長の美原寿之医師(日本美容外科学会専門医)の監修記事を参照してまとめた。[注1]

【男性型脱毛症(AGA)】

男性に見られる脱毛症のうち、男性ホルモンが関与しているタイプ。思春期から老年期まで、発症の年齢層は広い。前頭部や頭頂部から脱毛が始まり、人によってアルファベットのM字型、U字型、O字型などの形状を描きながら薄毛が進行する。

【女性男性型脱毛症(FAGA)】

女性に見られる脱毛症のうち、加齢によるホルモンバランスの乱れや血行不良など、複合的な要因によって発症するもの。「びまん性脱毛症」と呼ばれることもある。男性の薄毛とは異なり、頭髪が全体的に薄くなる。主に頭頂部の薄毛が目立つ。

【円形脱毛症】

性別や年齢を問わず、突如として発症する脱毛症。10円玉の大きさと同じ程度の脱毛が生じ、重症化すると頭部全体、体毛全体が脱毛することもある。自己免疫疾患の一種と言われている。

【牽引性脱毛症】

長期間、髪の同じ部分を牽引(ひっぱる)することによって進行する脱毛症。ポニーテールなど、牽引を伴う髪型を維持する女性において見られることがある。常に分け目が同じ者においても、分け目から脱毛することがある。

【分娩後脱毛症】

産後の一時的な女性ホルモンの乱れによって生じる脱毛症。ホルモンバランスの安定化とともに、徐々に脱毛症状は収束する。

【脂漏(しろう)性脱毛症】

皮脂の過剰分泌に伴い、頭皮の常在菌のバランスが崩れて発症する脱毛症。主に、マラセチア真菌の異常繁殖を原因として発症する。自然治癒はしないので、皮膚科等でも治療が必要となる。

【粃糠(ひこう)性脱毛症】

大量に発生したフケが毛穴を塞ぐことで発症する脱毛症。脂漏性脱毛症と同じ治療法で改善する。

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