ヘナ

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[記事公開日]2018/04/25
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ヘナとは

ヘナとは、インドやアフリカなどに広く自生しているミソハギ科の植物。葉を乾燥させて粉末状にしたものが、古くから染料として利用されている。額に赤い印(ビンディ)を付けたインド人女性を見かけることがあるが、ビンディの原料はヘナである。かのクレオパトラは、ヘナをマニキュアとして使っていたという。[注1]

またヘナは、インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」における薬草としても利用されてきた。デトックス効果や抗炎症作用、新陳代謝の活性作用などがあるとされている(科学的根拠は不明)。[注1]

ヘアカラーリング剤におけるヘナ

ヘナの染色作用は、ヘアカラーリング剤としても応用されている。美容院にて、ヘナ・カラーリングという言葉を見たことのある者も多いであろう。

ところで、一般的なヘアカラーリングは、大別して「酸化染毛剤(ヘアカラー)」「酸性染毛料(ヘアマニキュア)」「一時染毛料」の3種類に分かれる。

「酸化染毛剤(ヘアカラー)」は毛髪内部の黒色を抜き、染料を深くまで浸透させる働きを持つ。「酸性染毛料(ヘアマニキュア)」は毛髪内部の黒色をそのままに、染料を浅く浸透させる働きを持つ。「一時染毛料」は毛髪の表面に着色する働きを持つ。

これら一般的なヘアカラーリングと比較した場合、ヘナは「酸性染毛料(ヘアマニキュア)」に近いと言える。ヘナには髪の黒色を抜く働きがなく、一方で毛髪に染料が浸透していく働きがあるからである。

なおヘナによって髪を染色した場合、赤系やオレンジ色系に発色する。

髪の黒色を抜く働きはないため、もともと髪が黒い者がヘナを使用しても、色合いのニュアンスが幾分変わる程度にしかならない。逆に、白髪の者がヘナを使用した場合は、色合いが大きく変化する。

ヘナが髪を染色するメカニズム

ヘナが持つ色素のことを、ローソン(ローソニア)と呼ぶ。ローソンには、タンパク質に絡みつく性質がある。

髪の主成分はケラチンと呼ばれる物質だが、ケラチンはタンパク質の一種。色素を帯びたローソンが髪のケラチンに絡みつき髪の発色へと至る、というメカニズムである。

ヘナを使用する際の注意点

国民生活センターによると、2002~2006年までの5年間で、ヘナの使用によるトラブルの報告が203件寄せられている。中には、重度の皮膚炎を発症したという報告もある。

ヘナは天然由来成分だから安心、という先入観は持つべきではない。本当に天然由来成分なのかどうか、また、そもそも天然由来成分は安全なのかどうか、という点を考慮してヘナの使用を検討すべきである。

すべてのヘナ商品が100%天然由来とは限らない

市販されているヘナ染料には、ナチュラルヘナとケミカルヘナの2種類がある。ナチュラルヘナとは100%天然原料で作られた商品であり、ケミカルヘナは天然原料と化学染料が混合された商品である。

ケミカルヘナの中には、ジアミン系の酸化染料が混合されていることがある。ジアミン系の酸化染料は、比較的頭皮にはやさしい成分であるが、中には頭皮にかぶれを起こす者もいるので注意しなければならない。

過去にジアミン系の染料を使用してアレルギーを起こした経験がある者については、特に注意が必要である。

100%天然ヘナでもアレルギー等のリスクはある

ヘナに限らず「天然由来成分は安全・安心」とのイメージがあるが、これは正しい認識ではない。触るだけで著しいかぶれを起こす植物は、身近にも多く存在する。銀杏を触って炎症を起こす例は有名である。漆に至っては、木に近づくだけでアレルギー反応を起こす者もいるという。

ヘナは、インドに長く伝わる薬草の一種。人によっては、ヘナの成分でアレルギー反応を生じる恐れもある。よって、たとえ100%天然由来のヘナであっても、使用前にはかならずパッチテストを行なうようにされたい。

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