M字型脱毛症

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[記事公開日]2018/03/07
[最終更新日]2018/06/08
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M字型脱毛症とは

M字型脱毛症とは、頭髪前方からアルファベットのM字を描くように進行していく脱毛症である。男性に特有のAGA(男性型脱毛症)の発症パターンの一つである。M字型脱毛症の原因は、男性ホルモンの変質物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)。DHTを生成するきっかけとなる酵素、5αリダクターゼの働きを抑制することにより、M字型脱毛症は改善する可能性がある。

アルファベットのMを描くように薄毛が進行するパターン

アルファベットのMを描くように薄毛が進行していくことから、M字型脱毛症と命名された。

他にも、アルファベットのA(U)を描くように薄毛が進行するA(U)字型脱毛症、頭頂部から薄毛が進行拡大していくO字型脱毛症があるが、いずれのアルファベットにおいても、最終的には後頭部・側頭部の毛髪のみが残存した形で薄毛の進行が終わる。

自らがM字型脱毛症であるかどうかをセルフチェックする方法がある。以下、AGA治療の実績が豊富な水島豪太医師(AGAヘアクリニック院長)が監修する記事[注1]を参照にした。

【M字型脱毛症・セルフチェック法】

  1. 鏡に向かう。
  2. 額にシワを作る。
  3. 最も上のシワと生え際のM字部分の距離を確認する。
  4. 距離が指2本分以上の場合、M字型脱毛症が始まっている可能性がある。

M字型脱毛症の直接的な原因はジヒドロテストステロン(以下DHT)

M字型脱毛症の直接的な原因は、男性ホルモンのテストステロンが変質したDHTというホルモンである。DHTが毛乳頭細胞にある男性ホルモン受容体と結びつくことにより、ヘアサイクルが乱れてM字型に薄毛が進んでいく。

DHTは、もともと体内で分泌されているホルモンではない。男性ホルモンのテストステロンが2型5αリダクターゼという酵素と結合することで生まれる、後発的なホルモンである。逆に言えば、2型5αリダクターゼが存在しなければ、DHTが増加する可能性は低く、結果としてM字型脱毛症が生じることもない。

2型5αリダクターゼは、前頭部や後頭部に多く分布することで知られる酵素。よって、特に前頭部の2型5αリダクターゼが働いたときにM字型脱毛症を発症する、ということである。ちなみに頭頂部の2型5αリダクターゼがよく働くと、O字型脱毛症を発症する。

クリニックでの治療

M字型脱毛症を改善するには、クリニックでの治療が有効である。薄毛の進行レベル、または患者の体質の個体差によって改善の余地に違いはあるが、少しでもM字型脱毛症を改善したい場合には、まずクリニックに相談しなければ話が始まらない。

クリニックにおけるM字型脱毛症の主な治療方法は、以下の通りである。

【内服薬】

フィナステリドを配合した内服薬を服用することにより、M字型脱毛症が改善することがある。または、改善せずとも脱毛の進行が停止することがある。

なお、フィナステリドとは、2型5αリダクターゼの働きを阻害する成分である。代表的な医薬品に「プロペシア」がある。

【外用薬】

ミノキシジルを配合した外用薬(塗り薬)を頭皮に塗布することで、M字型脱毛症が改善することがある。

ミノキシジルが発毛を促すメカニズムには、いまだ不明瞭な部分が多いものの、臨床試験のデータに鑑みるに、間違いなくAGAの改善効果はある。

なお、M字型脱毛症の改善に向けては、内服薬と外用薬の併用が効果的である。

【施術】

頭皮への外科的な施術によってM字型脱毛症を治療する方法もある。施術の方法には幾種類かあるが、代表的なものは「育毛メソセラピー」「HARG療法」「自毛植毛」である。

育毛メソセラピー

発毛に有効な成分を配合した薬剤を、注射器等によって頭皮に直接注入する方法。発毛のメカニズムには不明な点があるが、効果は高い。

HARG療法

発毛に有効な成分に加え、幹細胞から抽出した毛母細胞の活性化を促す成分を頭皮に抽入する方法。薄毛治療における再生医療である。

自毛植毛

患者自身の後頭部などから毛髪組織を採取し、薄毛が進行した部分に移植する方法。移植した毛髪組織が生着すれば、以後は半永久的に毛髪が生え続ける。

生活習慣の見直し

M字型脱毛症の改善を目指すには、クリニックでの治療と並行して、頭皮に良い生活習慣を送ることも大切である。

以下、治療に際して医師から必ず指導を受けることとなる。

【栄養バランスの整った食事をする】

ビタミン、ミネラル、タンパク質などを十分に摂取できるよう、バランスの良い食事を心がける。特に緑黄色野菜を意識して多めに摂取する。

【十分な睡眠を確保する】

夜更かしをせず、毎日、最低でも6時間は睡眠時間を確保する。睡眠中には、毛髪の成長に欠かせない「成長ホルモン」が多く分泌されるためである。

【ストレスを解消する】

ストレスは自律神経を乱調にし、血行不良を誘発する。髪の毛の成長には、血液によって頭皮に運搬される栄養素が不可欠である。

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