薬用シャンプー

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[最終更新日]2018/06/21
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薬用シャンプーとは

スキンケアを目的とした商品は、薬事法の分類により、医薬品医薬部外品・化粧品の3種類に大別される。これらのうち、医薬部外品に属するシャンプーのことを、薬用シャンプーと呼ぶ。頭皮のトラブルを解消する有効成分を、一定量まで配合したシャンプーである。なお、ドラッグストアなどで市販されている、比較的安価で洗浄力の強いシャンプーは多くは、医薬部外品ではなく化粧品に分類される。

薬と化粧品の中間に位置するシャンプー

松本歩医師(サッポロファクトリー皮フ科・スキンケアクリニック院長)が監修した記事によると、薬用シャンプーとは次のように定義される。

薬のような改善効果はないが、人体に対する作用が緩和で、医薬品のような特別な販売許可がなくても販売できる製品[注1]

医薬品とは異なり有効成分の作用が緩和であることが前提となるが、一方で、エビデンス(科学的根拠)のある成分が必ず含まれていることも前提となる。よって、単に肌にやさしい、という理由で薬用シャンプーと認定されることはない。語弊を恐れずに簡単に定義すれば、薬用シャンプーとは「薬と化粧品の中間に位置するシャンプー」ということになる。

薬用シャンプーに含まれる有効成分は、主に以下の4種類に分類される[注2]

  • ・角層剥離・溶解剤…角層のターンオーバーを整える作用
  • ・抗脂漏剤…皮脂の分泌量を抑える作用
  • ・殺菌剤…菌の増殖を抑える作用
  • ・消炎剤…炎症を防ぐ作用

それぞれの作用をもたらすべく、いかなる成分を配合するかについては、各メーカー・各商品によって千差万別である。

薬用シャンプーと一般的なシャンプーとの違い

薬用シャンプーの概念をより明確化するために、市販されている一般的なシャンプーとの違いを3点ほど比較する。

配合成分による作用の違い

上述の通り、薬用シャンプーには何らかの有効成分が配合されている。その成分の作用の程度には個人差があるものの、大なり小なり、使用することで何らかの作用を得られる可能性がある。人によっては、薄毛の改善効果を得られることもある。
一方、市販されている比較的安価な一般的シャンプー(化粧品に分類されるシャンプー)には、何らかの作用をもたらす有効成分が配合されていない。単に頭皮や髪を洗浄すること、もしくは、髪を美しく見せることを主な目的として製造されている。誰が使用しても、化粧品たるシャンプーで薄毛が改善する可能性は、恐らくない。

洗浄成分の違い

洗浄力については、一般に薬用シャンプーよりも、化粧品としてのシャンプーのほうが上である。
薬用シャンプーは、あくまでの有効成分の作用を第一の目的に製造されている。その作用を十分に発揮するためには、強すぎる洗浄力が邪魔となる場合がある。よって、薬用シャンプーの洗浄成分には、頭皮や髪に刺激の少ない「アミノ酸系」や「石鹸系」が用いられる場合が多い。
対して化粧品としてのシャンプーの大半は、洗浄力の強い「高級アルコール系」が洗浄成分に採用されている。極めて高い洗浄力を持つ一方で、良好な頭皮環境の維持に必要な皮脂の多くを洗い流してしまう恐れがある。

価格の違い

薬用シャンプーは、その性格上、量産体制を採ることが難しい。あるいは量産体制を採ることができたとしても、有効成分の調達費用などを含め、一連の製造過程には高いコストがかかる。よって価格は1本数千円~と、高めとなる傾向がある。
一方、化粧品としてのシャンプーは、メーカーによる量産が容易である。よって価格は1本数百円~と、安めとなる傾向がある。

薬用シャンプーの使用が推奨される人

洗浄力の強い一般的なシャンプーとは言え、その商品化の過程において、頭皮や髪への影響は幾度も実験されている。よって、多くの場合、これを使用したところで抜け毛や炎症などの頭皮トラブルを招くことはない。よって、化粧品としてのシャンプーを使用することに対し、過剰な心配を抱く必要はない。

ただし、以下に挙げるタイプの人については、化粧品シャンプーではなく薬用シャンプーの使用を推奨する。

薄毛対策をしたい人

薄毛の原因の大半は、男性ホルモンの一種であるDHTという物質にある。この物質の働きに加え、化粧品シャンプーの使用などによって頭皮環境が悪化した場合(頭皮の乾燥など)、薄毛の進行は加速される恐れがある。薄毛対策をしたい人は、薬用シャンプーを使用すべきである。

肌が弱い人

敏感肌やアトピー肌の人は、皮膚トラブルを回避するために、なるべく刺激のマイルドなシャンプーを使用すべきである。薬用アミノ酸系シャンプーは、特にお勧めである。

頭皮のベタつきやフケが気になる人

毎日シャンプーをしても、頭皮や髪がベタつく人、またフケ症が治まらない人は、その理由が先天的・後天的であることを問わず、現在進行形として頭皮に何らかのトラブルを抱えている。化粧品としてのシャンプーを使用することでトラブルが助長される恐れがあるので、極力、薬用シャンプーを使用すべきである。

頭皮の痒みに悩んでいる人

毎日シャンプーをしても、頭皮の痒みが治まらない人は、頭皮に何らかのトラブルを抱えている可能性がある。掻けば掻くほど痒みは悪化し、かつ頭皮環境が乱れるため、刺激の強いシャンプーの使用を避けるべきである。

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