フォトトリコグラム

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[最終更新日]2018/06/12
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フォトトリコグラムとは

フォトトリコグラムとは、男性型脱毛症(AGA)などの治療薬・治療方法の有用性を確認する手法の一つ。頭皮の一区画に刺青などのマーキングを施し、同区画内における毛包の成長を確認する、という手法である。1986年、Pelfiniらによって初めて提唱された。

薄毛の改善効果の評価については、客観的に検証することが難しい。フォトトリコグラムは、現在、男性型脱毛症の治療効果を確認するにおいて、毛直径測定と並ぶ有効な評価法とされている。[注1]

フォトトリコグラムの具体的な方法

脱毛症の改善例を示す例として、刈毛された部位のマイクロスコープ画像を見たことがある者も多いと思われる。この画像例こそ、フォトトリコグラムの実例である。

以下、フォトトリコグラムの具体的な方法を段階的に確認する。

1.薄毛治療薬の改善効果を調べるための被験者を用意する

フォトトリコグラムは、主に薄毛改善薬の効果を検証するために行なわれる。よって、その効果を検証するにあたり被験者を用意する必要がある。

用意された被験者は、実際の治療薬を使用するグループと、偽薬を使用するグループとに分けられる。被験者自身は、自分がどちらのグループに属しているかを知らない。(※)

2.すべての被験者の頭髪の一部を刈毛する

すべての被験者において、治療薬の効果を確認するために頭髪の一区画を刈毛する。常に同じ区画をチェックする目的として、頭皮に刺青等を施す場合もある。

3.治療前の状態をマイクロスコープで撮影する

治療前・治療後の違いを明らかにするために、治療前の段階から刈毛した区画をマイクロスコープで撮影する。

4.薬の服用を開始する

治療薬を服用するグループ、および偽薬を服用するグループ、ともに薬の服用を開始する。

5.マイクロスコープで定期的に発毛・育毛状態を確認する

薬の服用中、マイクロスコープによって定期的に被験者全員の発毛・育毛状態を確認する。

6.臨床試験が終了

所定の期間を経て、臨床試験が終了。この段階においても、もちろんマイクロスコープで当該部位の状態を確認する。

7.治療薬の効果を評価する

治療薬を使用したグループと偽薬を使用したグループとの間に有意差が見られていないかどうか、マイクロスコープ画像を解析する。

※偽薬を使用するグループを用いずにフォトトリコグラムを行なうことも可能である。

フォトトリコグラムによる実績

入浴剤で知られる株式会社バスクリンは、育毛成分の研究開発にも熱心な会社である。同社は、育毛成分の効能を確認するうえで、積極的にフォトトリコグラムを実施している。

以下、同社等によるフォトトリコグラムの実績の一部を紹介する。

桑根皮エキス配合育毛剤[注2]

  • 被験者:薄毛が気になる男性29名
  • 被験者の平均年齢:43.5歳
  • 使用育毛剤:桑根皮エキスを配合した生薬育毛剤
  • 効果の測定方法:毛髪を1cm×1cmで刈毛し、デジタルマイクロスコープで撮影
  • 測定項目:総毛髪数・硬毛数・非硬毛数・軟毛数・毛直径
  • 結果:同育毛剤による薄毛の有意な改善を確認
  • 改善実感率:被験者の主観による改善実感率は72.4%

細根付ニンジン・晩生センブリ配合生薬育毛剤[注3]

  • 被験者:薄毛が気になる女性35名(試験への同意人数は31名)
  • 被験者の平均年齢:51.2歳
  • 使用育毛剤:細根付ニンジン・晩生センブリ配合生薬育毛剤
  • 効果の測定方法:毛髪を1cm×1cmで刈毛し、デジタルマイクロスコープで撮影
  • 測定項目:毛髪密度・毛直径・硬毛数・非硬毛数・軟毛数
  • 結果:同育毛剤による薄毛の有意な改善を確認
  • 改善実感率:不明

モウコタンポポ根配合育毛剤[注4]

  • 被験者:薄毛が気になる40~60歳の女性33名
  • 被験者の平均年齢:51.3歳
  • 使用育毛剤:モウコタンポポ根抽出エキスなどを配合した育毛剤
  • 効果の測定方法:毛髪を1cm×1cmで刈毛し、デジタルマイクロスコープで撮影
  • 測定項目:毛髪成長速度・毛直径・成長期毛率・毛髪成長速度の経日変化
  • 結果:同育毛剤による薄毛の有意な改善を確認
  • 改善実感率:約80%

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