パントテニルエチルエーテル

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パントテニルエチルエーテルとは

パントテニルエチルエーテルは、ビタミンB群の一種。具体的にはビタミンB群パントテン酸誘導体と言う。別名「パンテノール」や「Dパントテニルアルコール」と呼ばれている。「パンテノール」という名称については、P&Gから発売されているヘアケア製品『パンテーン』の宣伝広告で耳にしたことがある者も多いであろう。

かねてより、パントテニルエチルエーテルには発毛作用・育毛作用がある、と言われてきた。実際、その作用に期待し、薄毛治療にパントテニルエチルエーテルを導入している皮膚科・美容皮膚科も少なくない。

一般に言われているパントテニルエチルエーテルの発毛作用

一般にパントテニルエチルエーテルは、以下のようなメカニズムで発毛・育毛に効果的とされている。なお、以下のメカニズムについての科学的根拠は不明である。

毛母細胞に直接働きかける

毛髪は、毛根部分にある毛母細胞が細胞分裂をすることによって生まれる。毛母細胞の細胞分裂は、同じく毛根部分にあるバルジ領域と呼ばれる組織からの命令で行なわれるが、パントテニルエチルエーテルには、このバルジ領域を活性化させる働きがあると言う。結果、毛母細胞が活発に細胞分裂をし、発毛・育毛を促すというメカニズムである。

頭皮を保湿する

パントテニルエチルエーテルには、高い保湿効果があるとされる。頭皮の乾燥は薄毛を助長する要因の一つでもあるため、パントテニルエチルエーテルによる頭皮保湿作用は、発毛・育毛に良い頭皮環境を作り出す。

代謝を活性化する

パントテニルエチルエーテルは、新陳代謝を活性化する働きがあると言われている。頭皮全体の新陳代謝を高めることにより、発毛・育毛に良好な頭皮環境を作り上げるとされている。

医学的見地からのパントテニルエチルエーテルの発毛作用

パントテニルエチルエーテルは、医学的見地においても、発毛・育毛に良いものとされている。クリニックによっては、すでにパントテニルエチルエーテルを皮膚疾患治療や薄毛治療に導入しているところもある。

医学的見地におけるパントテニルエチルエーテルの発毛・育毛効果については、AGA治療の実績が豊富な銀座総合美容クリニックの公式サイトにて、次のような説明が見られる。

医療においては皮膚や毛髪疾患の治療に用いられ、毛母細胞に活力を与えて毛髪の成長を促進します。パントテニルエチルエーテルには保湿効果の他、皮膚組織 の活性化、皮膚の代謝をよくする働きがあり、育毛剤等に配合された場合は、頭皮をしっとりと良好なコンディションに保つ効果を発揮します。[注1]

保湿効果、および新陳代謝を促す作用については、すでに説明した「一般的な認識」と同様である。ただし、バルジ領域に作用して毛母細胞の細胞分裂を活性化させる、という働きについては、同クリニックにおける解説内に存在しない。

また、厚生労働省が管轄する厚生科学審議会においても、「毛髪用薬(発毛,養毛,ふけ,かゆみ止め用薬等)」に効果的なビタミン成分として、パントテニルエチルエーテルを挙げている。[注2]

なお、同省の資料にパントテニルエチルエーテルが発毛・育毛効果をもたらすメカニズムについては、記載されていない。しかしながら、同じ資料に挙げられている発毛・育毛成分に「塩化カルプロニウム」や「ミノキシジル」「塩酸ジフェンヒドラミン」等の信頼ある成分であることに鑑みると、パントテニルエチルエーテルの発毛・育毛効果にも信憑性はうかがえる。

パントテニルエチルエーテルの副作用

パントテニルエチルエーテルはビタミンBの一種なので副作用はない、との説明が一般に多く見られる。

確かに副作用の心配は小さい成分と考えて差し支えないが、上記、厚生労働省の資料によると、頻度不明で以下のような副作用が見られることがあるという。

  • 腹痛
  • 下痢

また、血友病の患者にパントテニルエチルエーテルを投与した場合、出血時間が長くなるため「適用禁忌」とされている。小児への投与は「慎重投与」である。[注2]

しかしながら、これら副作用の可能性については、あくまでも服用を前提としたものと思われる。よって頭皮への塗布を前提とした育毛剤等については、過剰に副作用を恐れる必要はないであろう。

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