サイトプリン

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[最終更新日]2018/05/09
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サイトプリンとは

サイトプリンとは、毛髪の成長を促進するとされる物質の一つ。すでに毛髪促進成分として知られている「骨形成因子BMP」と「エフリン」という2つのタンパク質を、効率的に増産する物質として注目されている。サイトプリンによる発毛促進メカニズムは、日用品大手メーカーであるライオンが発見した。サイトプリンの発毛効果について、日本皮膚科学会では「推奨度C1」と、一定の評価をしている。

毛髪の成長を促進する成分

サイトプリンは毛髪の成長を促進するとされる成分。正式には、6-ベンジルアミノプリンと言う。毛髪の健全な成長に関わる「骨形成因子BMP」や「エフリン」(いずれもタンパク質の一種)の生成を促す働きがあると言う。

以下で詳述するが、「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」(日本皮膚科学会)では、薄毛治療におけるサイトプリンの有用性について、一定の評価と使用の推奨をしている。[注1]

なお、エフリンやサイトプリンにおける毛髪の成長への関与については、歯磨き粉や洗剤、育毛剤などを販売する大手メーカー・ライオンが発見した。

日本皮膚科学会ガイドラインにおけるサイトプリンの位置

日本皮膚科学会から公表されている「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」には、フィナステリドミノキシジルといった著名な薄毛治療薬と並び、同じく薄毛治療薬としてサイトプリン外用が紹介されている。

同学会は、薄毛に対するその有用性について「推奨度C1」としている。「推奨度C1」とは、上から数えて3番目の位置。下には「推奨度C2」と「推奨度D」がある。序列から考えるに、日本皮膚科学会はサイトプリンの薄毛治療に対する有用性について、ある程度の評価をしているものと考えることができる。

以下、同ガイドラインにおいて紹介されているサイトプリンの臨床試験についてまとめた。

【サイトプリンの薄毛改善効果における臨床試験】

43名の男性被験者に対し、サイトプリンの薄毛改善効果を確認すべく、16週間にわたる試験を行なった。試験に使用された薬剤は、サイトプリン0.5%配合の育毛剤である。

試験の結果は以下の通り。

硬毛疎の状態の改善率

薬剤を使用していないグループ…5%

薬剤を使用したグループ…19%

軟毛の状態の改善率

薬剤を使用していないグループ…0%

薬剤を使用したグループ…14%

脱落毛の総数と40 μm 以上の毛数

薬剤を使用していないグループ…改善が見られた

薬剤を使用したグループ…有意な改善が見られた

総合的改善度

薬剤を使用していないグループ…7%

薬剤を使用したグループ…30%

以上の試験結果を理由に、日本皮膚科学会では、サイトプリンと薄毛治療との関係について以下のように結論付けている。

サイトプリンとペンタデカンの発毛効果に関しては,有効性を示す弱い根拠があるので,副作用が軽微な点も考慮し,これらを含む育毛剤の外用療法を行ってもよいことにする.

サイトプリンが発毛効果をもたらすメカニズム

日用品大手で知られるライオンと徳島大学医学部との共同研究グループは、2003年、毛乳頭内部に存在する「骨形成因子(BMP)」と「エフリン」というタンパク質の一種が、毛髪の成長に大きく関わる物質であることを発見した。毛乳頭内部の「骨形成因子(BMP)」と「エフリン」が減少すると抜け毛・薄毛につながりやすい、という発見である。

この発見に基づいて、ライオンは、さらなる各種の実験を開始。「骨形成因子(BMP)」と「エフリン」を効率よく増加させる別の物質の模索に入った。

その結果で発見された物質が、サイトプリンである。サイトプリンは、正式名称「6-ベンジルアミノプリン」と言い、もともと植物の状態を活性化させるための成分として使用されていた。植物と同様、人間の毛髪を活性化させる働きもあった、ということである。

以後、育毛剤の業界においてサイトプリンは注目の成分となり、ライオンのみならず様々なメーカーの育毛剤にも配合されるようになった。

サイトプリンを含む主な育毛剤

サイトプリンを含む主な育毛剤を簡単に紹介する。

「薬用毛髪力 INNOVATE」

骨形成因子(BMP)、エフリン、サイトプリンなどによる発毛メカニズムを発見したメーカー、ライオンが販売している育毛剤。サイトプリン以外にも、発毛有効成分とされるペンタデカンを配合。ペンタデカンは、毛髪の原料となるケラチンの生成を促す成分である。

「スカルプD薬用育毛トニック」

サイトプリンの他に、頭皮の炎症を抑えるグリチルリチンを主成分として配合。発毛促進に有効とされる海藻エキスなども交えるなど、総合的にバランスの取れた育毛剤である。

「薬用サイトプラインTX」

サイトプリンに加え、ポップエキスを主成分として配合。ポップエキスとは、AGA(男性型脱毛症)を誘発する最大の原因物質「5αリダクターゼ」の働きを抑制する成分と言われている。

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