スカルプシャンプー

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[最終更新日]2018/04/25
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スカルプシャンプーとは

スカルプシャンプーとは、頭皮環境の改善を目指して作られたシャンプーのこと。従来の一般的なシャンプーの場合、洗浄力が強すぎるあまり、健全な頭皮環境の維持に必要とされる皮脂までを洗い流す、というデメリットがあった。これに対してスカルプシャンプーは、必要な皮脂を残し、不要な皮脂のみを洗い流すという特徴がある。最近は育毛・養毛に良いとされる成分を配合するスカルプシャンプーも増えてきた。

頭皮環境のケアを目的に作られたシャンプー

スカルプシャンプーについて、オバジクリニックトウキョウ院長のコッツフォード良枝医師は、次のように定義している。

「スカルプ(scalp)」とは、「頭皮」という意味で、「スカルプシャンプー」は、頭皮のことを考えてつくられたシャンプーのことを言います。[注1]

アミノ酸系シャンプーなどがこれに該当することが多いです。[注2]

一般的なシャンプーは、主に髪の毛のケアを目的としている。それに対してスカルプシャプーは、髪の毛はもとより、主に頭皮のケアを目的としている。ケアの対象が異なるという点において、同じシャンプーでありながら両者には大きな違いがある。

そもそも髪の毛という組織は、頭皮という土台の上に現れた副産物のようなもの。髪の毛の成長を司る核となる組織は、髪の毛それ自体ではなく、土台となる頭皮に存在する毛髪細胞組織である。よって薄毛に対処する際には、髪の毛のケアを意識するのではなく、頭皮のケアを意識することが正しい。昨今、スカルプシャンプーは薄毛のユーザーから注目されているが、これは至極当然のことと言えよう。

頭皮の皮脂を落とし過ぎることで薄毛が悪化することも

薄毛の原因には様々なものがあるが、主要な原因の一つに、毛穴における皮脂の詰まりがある。皮脂が毛穴に溜まることで髪の毛の成長を妨げている、というものである。

この説明は、確かに正しい。しかしながら注意すべきは、薄毛の原因は皮脂の詰まりだけではない、ということである。たとえば、最も多く見られる薄毛症状であるAGA(男性型脱毛症)は、毛穴における皮脂の詰まりが原因で発症するのではなく、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンの存在が原因で発症する。

薄毛の原因の一つが皮脂の詰まりであるという言説が拡大し、やがては「皮脂を根こそぎ除去することが薄毛解消につながる」という誤認を世に生んだ。しかしながら、頭皮の皮脂を除去しすぎることは、逆に薄毛を進行させなかねない。

AGAの治療実績が豊富な銀座総合美容クリニック(通称・銀クリ)の正木健太郎院長は、シャンプーによる頭皮の皮脂の落とし過ぎについて、あるサイトで次のようにコメントしている。

頭皮に意識がいきすぎて、必要な脂を根こそぎとってしまうことも。脂をとれば髪の毛が生えるというわけではありません。もともと、皮脂を含め、基本的に皮膚には必要ないものはありません。皮脂や常在菌などは、“あって当たり前”[注3]

正木医師のみならず、今や頭皮に関する多くの専門家が同様の指摘をしている。この指摘が薄毛に悩む多くの人に浸透し、昨今のスカルプシャンプー市場の拡大へとつながった。

スカルプシャンプーとノンシリコンシャンプーの違い

スカルプシャンプーの隆盛と並行し、ノンシリコンシャンプーも人気である。人によっては、スカルプシャンプーとノンシリコンシャンプーを同じものと誤解していたり、または、ノンシリコンシャンプーはスカルプシャンプーの一種と誤解していたりする場合もある。

スカルプシャンプーとノンシリコンシャンプーは、まったく別物である。それぞれの特徴を正しく理解されたい。

【スカルプシャンプーとは】

髪の毛ではなく、頭皮環境のケアに主眼を置いたシャンプー。理想的な頭皮環境の維持に必要な皮脂を残し、不要な皮脂のみを洗い流すという点が特徴である。

【ノンシリコンシャンプーとは】

洗浄液にシリコンを配合していないシャンプー。シャンプーにシリコンを配合すると、髪の手触りが良くなる。ところが近年、シリコン成分が毛穴を塞いでしまうとの噂が広がり(科学的根拠はない)、頭皮のケアに関心がある人の間では、ノンシリコンシャンプーが注目されるようになった。

両シャンプーは、薄毛に悩む人たちの関心を集めている点では共通しているものの、上記のように全く異なる概念であることを理解しておきたい。

なお、スカルプシャンプーの中には、シリコンを配合していない商品もある。

薄毛対策としてはスカルプシャンプーのほうが適している

薄毛対策としてシャンプー選びをする場合には、ノンシリコンシャンプーよりも、スカルプシャンプーを選んだほうが理に適う。

【スカルプシャンプーには育毛に良い成分が配合されていることもある】

スカルプシャンプーが薄毛対策に良いとする理由には2つある。

1.毛髪の成長の土台となる頭皮環境を良好にする

すでに説明した通りである。

2.育毛に良いとされる成分が含まれていることがある

たとえばノコギリヤシ。プロペシアの主成分であるフィナステリドと似た働きをする、と言われている(医学的な根拠は不明)。

以上のように、スカルプシャンプーは、実際に薄毛が改善するか否かは別にしても、少なくとも育毛・養毛を意識して作られていることは確かである。

それに対してノンシリコンシャンプーは、必ずしも育毛・養毛が意識されて作られたものではない。単に「シリコンが配合されていないシャンプー」を指してノンシリコンシャンプーと呼ぶ。

なお昨今、スカルプシャンプーの中にもシリコンを配合していない商品が多く誕生している。スカルプとノンシリコンの、言わばハイブリッド型である。

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