脂漏性脱毛症

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[記事公開日]2018/03/07
[最終更新日]2018/04/25
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脂漏性脱毛症とは

脂漏性脱毛症とは、頭皮の炎症を原因とした脱毛症のことである。炎症の種類は脂漏性皮膚炎。マラセチア真菌と呼ばれるカビの一種が、皮脂をエサにして異常繁殖。結果、炎症を起こすというメカニズムである。脂漏性皮膚炎は自然治癒しないことから、完治を目指すためには医療機関における治療が必須。治療と並行して正しいセルフケアを実施することで、症状は効率的に改善していく。

脂漏性脱毛症とは頭皮の炎症による脱毛症

頭皮の皮脂が過剰分泌されると、頭皮に炎症が生じることがある。炎症が軽度であれば、頭皮の痒みやフケの増量といった程度の自覚症状にとどまるが、炎症が重度になると、患部がカサブタ状になったり、患部から著しい加齢臭が発生したり、または患部に脱毛を生じたりする。

脂漏性脱毛症の原因は脂漏性皮膚炎なので、脱毛症状を抑える最も有効な方法は、脂漏性皮膚炎を治すことである。脂漏性皮膚炎が自然治癒することはないので、症状を治すためには皮膚科などの医療機関に相談する。

なお脂漏性皮膚炎は、皮脂腺が多く存在する部位であれば、どこにでも発症する。具体的には、顔や耳、脇、股、胸、背中などである。たまたま頭皮に強い症状が現れたときに脱毛を伴う、ということである。

脂漏性脱毛症の原因はマラセチア真菌の異常繁殖

脂漏性脱毛症の原因は、マラセチア真菌と呼ばれるカビの一種が、頭皮で異常繁殖すること。マラセチア真菌は皮脂をエサにして繁殖するため、頭皮の皮脂の分泌量が多い人ほど、脂漏性脱毛症を発症しやすくなる。

頭皮の皮脂分泌量が増える原因は、体質もさることながら、主として「頭皮の乾燥」と「食生活の偏り」である。

【頭皮の乾燥】

乾燥と皮脂とは正反対な概念にも思えるが、実は親戚関係である。

皮膚は、常にある程度の皮脂を必要とする組織。乾燥によって皮脂が不足してくると、皮膚は自らを防衛するため皮脂を余分に分泌する。その皮脂をエサにしてマラセチア真菌が異常繁殖すれば、脂漏性脱毛症を発症することがある。

【食生活の偏り】

ビタミンが不足しているメニュー、または脂質の多いメニューを好んで食す人は、皮脂の分泌量が増える。野菜を採らずにトンカツや唐揚げなどを多く食べている人は、脂漏性脱毛症を発症する恐れがある、ということである。

脂漏性脱毛症の治療法

脂漏性脱毛症の治療法について、SBC湘南メディカル記念病院の公式ホームページを参照し紹介する。[注1]

【ステロイド外用薬】

様々な種類の皮膚炎の治療薬として使用されているステロイド外用薬。脂漏性脱毛症の治療薬としても、第一選択として検討されている。副作用の強い薬剤なので、使用に際しては医師の指導を厳守する必要がある。

【抗真菌薬】

脂漏性脱毛症の主要な原因であるマラセチア真菌の活動を抑えるべく、抗真菌薬が処方される。

【抗ヒスタミン薬】

脂漏性脱毛症を発症した場合、頭皮などに激しい痒みを伴うことがある。担当医の判断次第では、痒みを抑える目的で抗ヒスタミン薬が処方されることがある。

【ビタミン剤】

皮脂の分泌量は、日ごろ摂取しているビタミンのバランスによって左右される。適切なビタミンバランスを保つために、医師の判断でビタミン剤が処方されることがある。

他にもいくつかの治療法は存在するが、どこの医療機関においても、治療薬は概ね上記の通りである。

セルフケアも大事

いかなる病気であれ、他人任せ一辺倒では治癒しがたい。脂漏性脱毛症においても、適切なセルフケアを並行することで完治に向かうスピードは加速する。以下、同じくSBC湘南メディカル記念病院が指導するセルフケアについて紹介する。

【毎日入浴して患部を清潔に保つ】

常に患部を清潔に保つことは、脂漏性脱毛症、ひいては脂漏性皮膚炎を改善させるうえでの基本動作である。毎日入浴し、低刺激の洗浄剤で患部を洗う。ただし、皮膚へのダメージを避けるため、患部を強くこすることは厳禁である。

【栄養バランスの良い食事を心がける】

ビタミンA・B・Cを含む食材を積極的に摂取する。緑黄色野菜の積極的な摂取が望ましい。脂質をなるべく控えること。

4~6週間の治療で完治する

脂漏性脱毛症のベースとなる脂漏性皮膚炎は、適切な治療を受け、かつ適切なセルフケアを実行することで、治療開始から概ね4~6週間ほどで完治する。

ただし、完治した後でも上記セルフケアを継続しない限り、症状が再発する可能性がある注意が必要である。セルフケアとは言え、決して大袈裟なものではない。毎日シャンプーをして、きちんと野菜を摂る。

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