プロペシアは前立腺がんに影響する?

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プロペシアの前立腺への影響は?

プロペシアを服用すると前立腺への影響があるのかどうかが気になる人も多いのでは。ここでは前立腺への影響や発がんリスクについて、過去の検証も合わせて解説します。

青い錠剤

アメリカFDAからの注意勧告がきっかけ

プロペシアと前立腺に関する噂で一番耳にするのが「プロペシア服用で前立腺がんの発症リスクがあがる」という噂。なぜこの噂が流れているかというと、アメリカの厚生労働省ともいえるFDAから出た注意勧告がきっかけです。

2011年に、プロペシアに含まれている成分・フィナステリドに対して、「フィナステリドには前立腺がんの発症リスクがあると注意書きが必要」といった注意が出ました。さらに、アメリカに続けてカナダでも同じような注意が出るように。それにより、発がんの副作用リスクの噂が出るようになりました。

ですが、元々フィナステリドは前立腺がんの予防薬から偶然開発していた段階でできたもので、どちらかと言えば抗がん作用が考えられそうなものです。実際の検証結果をもとに、詳しく見てみましょう。

フィナステリドの検証結果

フィナステリドと前立腺がんに関わる大きな実験が行われました。その結果、フィナステリドは発がん率を下げるが、発がんした場合は悪性度が高い。という結果が出ました。以下、実験内容を簡単に解説します。

実験内容

条件を満たす前立腺がんの低リスク男性約2万人を2群に分けて、1グループにはプラセボ群、2グループにはフィナステリド群(5mg)を長期服用してもらう検証。

男性条件

  • 前立腺特異抗原値が3.0ng未満
  • 直腸診で前立腺肥大なしと判断された

結果

癌発生率は、プラセボ群24.4%、フィナステリド群は18.4%と、フィナステリド群は癌発生率が下がることがわかりました。

しかし、癌の悪性度としてはプラセボ群22.2%、フィナステリド群37.0%と悪性度が高く、癌へ予防へ効果ありとは断言できない結果で終了となりました。

参照URL:日本癌治療学会http://www.jsco-cpg.jp/guideline/26.html

実験内容を聞くとフィナステリドのがん悪性度が高いことに怖くなりますが、実験で服用していたフィナステリドの量は5mgとかなり多めです。

現在日本で販売されているプロペシアのフィナステリド配合量は1mg。

実験と量が異なるため同じような結果が出るとは限りません。
発がんリスクや悪性度は気になるところですが、医師の指示にあわせて容量・用法を守っていれば、心配しすぎる必要はないでしょう。

がん検査で発見されにくくなる

発がんリスク以上に怖いのが前立腺がん検査への影響です。
PSA値が極端に下がるため、がんの発見が遅れる可能性があります。

PSAとは前立腺にだけあるタンパク質のこと。

前立腺がんの検査ではPSA値が高いと発がんの可能性があると判断するのですが、プロペシアを服用していると、PSA値が50%ほど低くなります。

がんが進んでいる状態だったとしても、プロペシアの影響を受けて正しいPSA値が計れないため、がん発見を見落としてしまうリスクがあるのです。

早期発見早期治療を潰すこととなるため、知っていなければ生命にかかわる重大なリスクといえます。

ただ、プロペシアを飲んでいることを医師に伝えてさえいれば大きな問題とはなりません。医師もプロペシアを服用していることを含んで結果を出してくれるはずです。

この注意事項については、プロペシアを作っている成約会社MSDのポータルサイト「AGA-news」でも記載されています。

前立腺がんの検診を受ける予定のある方は、検査を実施される医師に本剤を服用していることをお知らせください。 フィナステリド錠の成分は、前立腺がん検査で測定されるPSA値を約50%低下させることが知られています。したがって、測定したPSA濃度を2倍した値を目安として評価してください。 フィナステリド錠の効き目がみられるまでには、通常6ヵ月の服用が目安となります。また、服用をやめると再びAGA(エージーエー)が進行し始めてしまいます。効果がみられないからといって勝手に服用をやめたりせずに、主治医の指示通りに服用を続けてください。 フィナステリド錠を飲んでいて何か気になることがありましたら、主治医または薬剤師に早めにご相談ください。

引用元:AGA-news
http://www.aga-news.jp/secure/caution_use/index.xhtml

知っていれば簡単に防げるリスクです。前立腺がん検査を受ける際は必ず医師に伝えるようにしましょう。

前立腺肥大症への影響

前立腺の病気といえば、がん以上に悩まされる確率が高いのが前立腺肥大症です。50代から発症する人が増え、70代には80%の人が発症します。

前立腺肥大症とは前立腺が大きくなり、排尿障害を発症させるもの。なかなか尿が出なくなったり、頻尿になったりといった症状がでます。

プロペシアに含まれるフィナステリドは、元々前立腺肥大症の治療薬として使われていたものでした。

そう聞くと、副作用というよりも良い効果を期待できそうですが、影響が出たという報告はありません。

プロペシアに含まれるフィナステリドは配合量が少ないため、影響を及ぼすまでには至らないようです。

参考:旭化成ファーマ株式会社
https://www.asahikasei-pharma.co.jp/health/prostate/symptom.html

気にしすぎてもダメ

プロペシアによる前立腺への影響は気になりますが、気にしすぎていたら治るものも治りません。

そもそもアメリカの注意勧告も実験結果も一般的なフィナステリド配合の基準値である1mgより、はるかに多いフィナステリドを使っていました。

配合量が違えば出る効果や副作用も異なるものです。医師の配合した量以内で抑えていれば、おおよそ問題はないでしょう。

また、がんは生活スタイルもが大きく影響してくる病気。特に前立腺がんは脂肪の多量摂取が原因で起こりやすいがんのため、健康的な食生活や運動でカバーできます。

せっかく始めるプロペシア治療なら、ちゃんと続けてきちんと発毛を実感したいもの。情報に惑わされず、医師との相談により判断を進めてください。

参考:国立病院機構大阪医療センター
http://www.onh.go.jp/seisaku/cancer/kakusyu/zenritu.html

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